数十年間置かれたマツダRX-3ワゴン ずらりと並ぶ廃車に残された「物語」 40選(後編)【ジャンクヤード探訪記】

公開 : 2026.04.26 11:45

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、乾燥したコロラド州の大平原で見つけた数千台の車両の中から、特に興味深い日米欧のクラシックカーを紹介します。

フォード・グラントリノ – 1971年

この1971年式フォード・グラントリノは、誰かがフロント部分を買い取ろうとして、途中で気が変わったようだ。一部取り外されているが、予備のバンパーがボンネットの上に置かれている。「トリノ」という名称は、イタリアの自動車産業と深く結びついている都市トリノに由来する。一方、「グラン」という接頭辞は、1970年代初頭にフォードの中型モデルに高級感を与えるために付け加えられたものだ。

フォード・グラントリノ - 1971年
フォード・グラントリノ – 1971年

マツダRX-3ワゴン

このマツダRX-3のワゴンは、米国ではロータリーワゴンという名で知られ、文字通りロータリーエンジンを特徴としていた。知名度の高いRX-3のクーペに比べ、ワゴンバージョンの生産台数ははるかに少なかった。ウォラー・オートパーツに数十年間置かれていたにもかかわらず、この1台はサイドマーカーライトが取り外されている程度であり、驚くほど完品に近い状態を保っている。

マツダRX-3ワゴン
マツダRX-3ワゴン

ダッジのピックアップトラック – 1950年

この1950年式ダッジ・ハーフトン・ピックアップトラックは、ドン・ウォラーさんが1972年に購入して以来、ここに置かれたままである。ただし、その時点ですでに数年間は走行しておらず、ナンバープレートの更新は1966年で止まっている。かつて、ある自称メカニックがV8エンジンの搭載を試みたそうだが、作業は完了しなかった。

車体下部はしっかりとしており、目に見える錆穴はなく、ガラス類も全体的に良好な状態だが、内装は明らかに朽ちている。ウォラーさんによれば、エンジンはかかり、トランスミッションも機能するが、ブレーキは現在効かない状態だという。

ダッジのピックアップトラック - 1950年
ダッジのピックアップトラック – 1950年

日産パルサーNX – 1987年

この1987年式パルサーNXは、日産のコンパクトカーラインナップの中でも特にスポーティーなモデルの1つだった。特徴的なクーペボディを備え、エコノミーカーよりもスタイリッシュなものを求める顧客層をターゲットにしていた。窓に書かれた文字から、この個体はツインカムエンジンと5速マニュアル・トランスミッションを搭載していたことがうかがえ、かなり興味深い仕様と言える。

日産パルサーNX - 1987年
日産パルサーNX – 1987年

プリムス・スペシャル・デラックス・クーペ

この1950~51年式プリムス・スペシャル・デラックス2ドア・クーペは、どうやらフラットヘッド6気筒エンジンと3速マニュアル・トランスミッションを載せたままで、グローブボックスにオーナーズマニュアルが残っているなど、ほぼ完全な状態を保っているようだ。

ウォラーさんによると、この車両を約40年間所有しており、元々はワンオーナー車だった可能性があるという。何十年もヤードに置かれていたにもかかわらず、ボディの下部はしっかりしており、目に見える錆穴はなく、クォーターパネルにわずかな錆が見られる程度だそうだ。

プリムス・スペシャル・デラックス・クーペ
プリムス・スペシャル・デラックス・クーペ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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