【王者と出会う】新型M・ベンツGLS試乗 5m超サイズのディーゼルSUV 価格/3列目シート/走りを評価

2020.10.27

サマリー

メルセデス・ベンツSUVのフラッグシップ「新型GLS」を試乗。3列シート・7人乗りのパッケージで、直6ディーゼルを搭載します。Sクラス譲りの豪華な内装・快適性におもわず溜め息。その乗り心地は?

もくじ

GLS 400 d 4マティック どんなクルマ?
全長5.2m×全幅2m どんな感じ?
高速道路/箱根の峠道で
ディーゼルの静粛性能について
3列目の内装/トランクは?
「買い」か?
GLS 400 d 4マティック スペック

GLS 400 d 4マティック どんなクルマ?

text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
photo:Keisuke Maeda(前田恵介)

GLSクラスを目前にして思うのは、絶対的な安心感だ。

車体寸法もさることながら、ボンネットからキャビン後端までボリューム感のあるデザイン。しかも、大きく見せて「格」を誇示するような嫌らしさはない。

メルセデス・ベンツGLS 400 d 4マティック(AMGライン装着車)
メルセデス・ベンツGLS 400 d 4マティック(AMGライン装着車)    前田恵介

乗る人と帰還を確実にする“基本機能を護る意志”を感じさせるような外観だ。圧倒的な信頼感こそが存在意義なのが直感できる。

GLSクラスは、限界踏破を目的としたハードクロカン車ではない。そういった目的ならばMB車にはオフロード職人とも言えるGクラスがあり、GLSクラスは前進となったGLクラス同様にモノコック型のプラットフォームから開発。

とは言え、悪路踏破性に対するこだわりは強く、200mmの最低地上高に加えて、標準装着された電子制御エアサスによって車高を上げることも可能。

また、前後輪トルク配分の全域可変制御4マティックやローレンジギアボックスの付加、専用セッティングのABSとEPSなどをパッケージしたOPも設定されている。

踏破能力が高くなるほどスタック時の脱出が困難になるが、スタック脱出あるいは回避のための保険としても使いやすい機能を備えている。

それらの威力を試せる場がなかったのは残念だが、スペックを追うだけでも、SUVの真価を違えることなく頂点クラスに投影したモデルなのは、容易に理解できるだろう。

全長5.2m×全幅2m どんな感じ?

駐車場や狭路での取り回しは流石に気を使う。

車体寸法に比べると最小回転半径そのもは小さいのだが、専有面積が広い。高いアイポイントで車体周辺死角も広い。

ボディサイズは、全長5220×全幅2030×全高1825mm。ホイールベースは3mを超え(3135mm)、最小回転半径は5.8mに達する。
ボディサイズは、全長5220×全幅2030×全高1825mm。ホイールベースは3mを超え(3135mm)、最小回転半径は5.8mに達する。    前田恵介

カメラモニターで、ギリギリに寄せられても使える空き領域は何時でも狭いのだ。

このクラスのSUVでは仕方ない部分。都市部での日常用途には不向きなのだ。

その代わりといっては何だが、高速道路は至って快適。

2.6t級の車重と高い全高をサスストロークで上手に抑え込む。うねりやコーナリングでサスストローク量はそれ程大きくない。

量で計ればハードサスの範疇と言えるのだが、中立付近の動き出しの柔らかさとその後の抑えのバランスが、重質で穏やかな乗り心地を生み出している。

高速道路/箱根の峠道で

さらに、サスストロークで吸収できないような細かな凹凸の処理には、車軸周りの緩さも効果的に作用している。

本格オフローダーほど緩くもなく、車軸の僅かな揺動で刺激的な振動を吸収。肌触りレベルの乗り心地の向上に役立っていた。

「高速操安性はSUV最高水準にある」と筆者(川島茂夫)
「高速操安性はSUV最高水準にある」と筆者(川島茂夫)    前田恵介

ちょっとオフローダー的な部分も感じさせるが、高速操安性はSUV最高水準にある。ただし、切れ味とか軽快感はない。

鷹揚なのに据わりがよく、高速コーナリングでも操舵にさほど神経を使わずに済む。

うねりのある下り坂コーナーでも、前後輪のグリップバランスあるいは車体方向の安定性が驚くほど高い。

2.6t級の大型SUVを忘れてしまうほどだ。

 

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