メルセデス・ベンツGLS/AMG GLS/マイバッハGLS 新型発表 全モデルISG搭載で電動化へ

公開 : 2023.12.18 11:45  更新 : 2024.02.09 23:59

メルセデス・ベンツはGLS/AMG GLS/マイバッハGLSにおいて新型を発表しました。SUVのSクラスと同社が表現するクルマには最新の機能が詰め込まれました。内外装や機能の詳細を詳しく記載します。

新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」

メルセデス・ベンツは、新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」を全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売を開始するとアナウンスした。

「GLS」は、メルセデス・ベンツのSUVを表す「GL」に車格を表す「S」が付くその名のとおり、大人7名がゆったりと乗車できるゆとりあるボディサイズに、オンロード/オフロードを問わない優れた走行性能を備えており、上質で高いプレステージ性を持つ
メルセデス・ベンツの最上級SUVとして位置付けられていると同社は表現する。

メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」
メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」

ラインナップには、GLS 450 d 4マティック(ISG搭載モデル)(以下、GLS 450 d)/GLS 580スポーツ(ISG搭載モデル)(以下、GLS 580)/メルセデスAMG GLS 63 4マティック+(ISG搭載モデル)(以下、GLS 63)を揃える。

「メルセデス・マイバッハGLS」は、メルセデス・ベンツのSUVの中で最大かつ存在感のあるボディサイズと、オンロード/オフロードを問わない優れた走行性能を備えているGLSをベースにしつつ、メルセデス・マイバッハとしてふさわしい徹底的な改良を施し、究極のラグジュアリーSUVを体現するモデルに仕上げたという。ラインナップはメルセデス・マイバッハGLS 600 4マティック(ISG搭載モデル)(以下、GLS 600)だ。

メーカー希望小売価格(税込)はGLS 450 d 4マティックが1530万円/GLS 580 4マティック・スポーツが2030万円/AMG GLS 63 4マティック+が2780万円/メルセデス・マイバッハGLS 600 4マティックが3220万円となる。

メルセデス・ベンツGLSおよびメルセデスAMG GLS 63の特長

エクステリアデザイン

主な変更点

4本の力強い水平ルーバーをあしらった新デザインのフロントグリル(GLS 450/GLS 580)
よりスポーティさを強調する新デザインのフロントバンパーとエアインテーク(GLS 450/GLS 580)
新デザインのホイール(GLS 450/GLS 580)
新デザインのテールライト(GLS 450/GLS 580/GLS 63)

インテリアデザイン

GLSは、ホイールベースが長く、居住性と積載性に優れるという。特に2列目シートには電動シートバックによる前後スライド機能を採用しており、最も後方にスライドさせることでレッグルームが87mm拡大するほか、乗降性も向上する。

メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」
メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」

40:20:40分割可倒式バックレストや左右ヘッドレストの高さは電動調整式となる。全モデル標準装備の3列目シート(2人掛け)は可倒式でありながら、身長194cmの乗員まで対応する本格的なもので、フレキシブルなシートアレンジが可能なほか、専用のUSB充電ポートも備えた。

空調は、前席左右/2列目シート左右/3列目シートの空調を独立調整可能な5ゾーンクライメートコントロールとシートヒーターも標準装備しており、全ての乗員に快適な空調環境を提供し、3列目ルーフにエアアウトレットが設けられ、温度調整は前席で行う。さらに、ブルメスター・サラウンドサウンドシステムを全モデル標準装備している。

また、乗り降りでドアを閉める際に、少ない力でも確実に閉まる、ドアクロージングサポーターを採用しているほか、今までは GLS 580にしかオプション設定が無かった2列目左右のリラクゼーション機能やシートベンチレーター/ヘッドレストクッション等を追加する「ショーファーパッケージ」をGLS450 d とGLS 63にもオプション設定し、最上級SUVに相応しい、快適でラグジュアリーな空間に仕上げることが可能となったと発表された。

パワートレイン

先代GLS 400 d 4マティックにISGを組み合わせ、GLS 450 d 4マティックとしてラインナップに加わった。ISGはエンジンとトランスミッションの間に配置された電気モーターで、オルタネーターとスターターの機能も兼ねる。

この電気モーターと「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電する。エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と、力強い加速を実現。

スターターが高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタート快適性を向上させた。また、アイドリング時には、電気モーターの充電電流を調整することで、エンジン回転数を低回転で安定的に保つことを可能にし、効率性/快適性/静粛性に寄与するという。

さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行う。これによりシフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現した。

GLS 580 4マティック・スポーツ

パワートレインは、低負荷での走行時に4気筒を休止する機能による燃料消費量とCO2排出量を抑制する新型4L V型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」と「ISG」/「48V電気システム」などの新技術を搭載することにより、効率性/快適性/高性能化を同時に実現したという。

エンジン単体で最高出力517ps/最大トルク74.44kg-mを発生させ、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力16kW/最大トルク25.49kg-mを発生する電気モーターISGと、48V電気システムにより、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWh容量のリチウムイオンバッテリーに充電する。

エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性/力強い加速を実現し、スターターに高出力な電気モーターを使うことで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップ時の再スタート快適性を向上させた。

GLS 63

メルセデスAMG社が完全自社開発した、最高出力612ps/最大トルク86.68kg-mを発揮するAMG製4L V型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載される。

砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンを実現し、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするナノスライド摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減したという。

加えて燃料を効率的に消費するために「コンフォート」モードで走行中、エンジン回転数が1000~3250回転で低負荷の際に、2/3/5/8番の4気筒を休止することで燃料消費量とCO2排出量を抑えることができる「AMGシリンダーマネジメント」も搭載した。

2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトとし、エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路を最適化することで、優れたレスポンスを実現するという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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