【業績回復も先行き不透明?】トヨタ・日産・ホンダ決算発表を振り返る

公開 : 2021.02.13 05:45

赤字減少の日産

日産の会見で、内田誠CEOは「中期経営計画のニッサン・ネクストは着実に進行しており、3か月前(の上期決算)に説明した良きモーメンタム(方向性を持った力)が継続している」と事業が回復基調にあることを強調した。

グローバルでの生産体制も昨年度レベル近くまで回復し、販売店の稼働状況も2020年10月時点で98%となった。

日産ノート
日産ノート    日産

また、コロナ禍の特徴として、デジタルをきっかけとしたオンライン販売が上昇基調で第3四半期(7万4000台)となった。これが新たな成長ドライバーとして期待を持たせた。

ニッサン・ネクストで提示したとおり、新車導入も世界各地で着実に実施しており、第1四半期でのタイ・日本でのキックス、北米でのローグ、第2四半期に北米、欧州でフロンティア、ナバラ、パスファインダー、インドでマグナイト、そして日本でノートと続いている。

販売台数では、第3四半期は第2四半期より2.4%増の108万1000台となった。内訳は最も多い中国が38.9万台、次いでアメリカが32.3万台、日本が11.2万台、欧州が10.9万台だった。

通期見通しでは、401万5000台。前年度比で18.6%減、2020年11月の先回発表の3.6%減とした。また、半導体不足については、2021年5月頃までには解消するとの見込みを示した。

またあらためて、電動化の分野で世界市場でのリーダーシップを取っていくことを強調した。

順調なトヨタ

トヨタは、販売台数見通しが先回見通しから10万台増の760万台。日野やダイハツ含むトヨタグループ全体で973万台を見込む。

最終利益の通期見通しを先回決算で公開した1兆4200億円から1兆9000億円へ大幅に修正した。

トヨタ・ヤリス
トヨタ・ヤリス    トヨタ

トヨタとレクサスの販売推移は、最も大きな影響が出た欧州は4月が前年同月比で16%と大きく落ち込んだがその後に回復。中国は2月時点で30%で4月には100%ちょうどとなり、10月には133%まで伸びた。日本は5月に67%となり、10月が137%、11月112%、12月111%だった。

また、半導体不足の影響はほとんどないという。理由については「日頃からティア1だけではなく、ティア2(半導体メーカー相当)などサプライヤーとのコミュニケーションを深めているから」とした。

なお、発表会のなかでのNHK記者からの質問で「東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会の森会長(当時)の女性蔑視と受け取られかねない発言に対するトヨタの見解」を問われ、執行役員が「(大会スポンサーとして参加する)わたし達が大切にしてきた価値観と異なっていて誠に遺憾だ」という豊田章男社長のコメントを紹介した。

コロナ禍でも一時の大きな落ち込みから順調に回復してきた自動車産業だが、ニューノーマル時代の新たなるビジネスモデルについて、各社の決算からは明確に読み取ることができなかった。

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