1276psでもシンプルに後輪駆動 マクラーレンW1(1) HVで乾燥重量1399kg サスに組まれた新開発「ヒーブバー」
公開 : 2026.07.01 11:45
399台限定のハイパーカー、マクラーレンW1が登場。カーボン製タブシャシーに後輪駆動のハイブリッドで、乾燥重量1399kg。総合1276psと136.3kg-mの実力とは? UK編集部が初試乗です。
もくじ
ー後輪駆動のハイブリッドで乾燥重量1399kg
ーカーボン製タブシャシーにプッシュロッド式サス
ースプリングレートを高める新開発「ヒーブバー」
ー最大300mm後方へスライドする可変ウイング
ータブシャシーへ固定された2脚のシート
後輪駆動のハイブリッドで乾燥重量1399kg
近年のハイパーカーは、エンジンをミドシップして後輪を駆動させ、フロントへ電気モーターを積み四輪駆動とする事例が珍しくない。合計1000馬力以上のパワーを、極太とはいえ、2本のリアタイヤだけで受け止めるのは簡単ではない。
だがマクラーレンの技術者は、そんな必要はないと考えた。ハイエンドな「アルティメット・シリーズ」に据えられる最新モデルで、F1とP1に続く特別な「1」が与えられている。カーボン製タブシャシーのミドシップで、後輪駆動のW1が登場した。

P1と同様にハイブリッドだが、重量を抑えるため、W1はプラグインではない。可能な限り軽く設計され、乾燥重量は1399kg。最後の1kgを削るのに、涙ぐましい努力が投じられたのではないだろうか。提供数は、399台に限定される。
W1の開発を率いた技術者、アンディ・ビール氏が、ボディパネルがない状態のW1を目前に説明してくれる。場所は、フェラーリのお膝元と表現してもいい、フィレンツェ郊外にあるムジェロ・サーキット。場所選びの真意を探りたくなる。
カーボン製タブシャシーにプッシュロッド式サス
カーボン製タブシャシーの前方には、アルミ製の衝撃吸収構造が結合され、ラジエターの一部もマウントされる。金属製の補強材を含めて、単体での重量は70kgと軽いが、ねじり剛性は44kNm/度と強固なのはいうまでもない。
タブシャシーには、事前に樹脂を浸透させたウェットカーボンを、マクラーレンとしてはF1以来に採用。通常はドライカーボンを用い、高圧の金型へ樹脂を注入するという、一般的な手法が用いられている。工数を減らせ、量産へ向いているからだ。

前後ともダブルウイッシュボーンのサスペンションと、ステアリングラックは、タブシャシーへ固定。フロント側はプッシュロッドでダンパーを伸縮し、高さを極力抑えている。ダッシュボードの位置を落とせ、低い運転姿勢で広い視界も確保できる。
またプッシュロッド式とすることで、ホイールハウス内に余裕が生まれ、フロントスプリッターから導いた気流でブレーキを効果的に冷却できる。バネ下重量も削れる。
スプリングレートを高める新開発「ヒーブバー」
サスペンションには、巧妙な仕掛けがある。通常の車高の場合、コンフォートかスポーツ・モードを選択でき、ダンパーの減衰力で締まりの違いが生まれる。コイルオーバーユニットには、可変する車高のための余白はあるが、スプリングレートは変わらない。
他方、レースかレース+モード時には前が37mm、後ろが17mm、車高がダウン。同時に、スプリングレートが上昇する。ここで機能するのが、新開発の「ヒーブバー」だ。

このアンチロールバーに似たバーには弾性があり、通常の車高ではフリーな状態にあるものの、車高が落ちるとロッドを介してサスペンションと連結。コイルスプリングと一緒に負荷を受け、結果としてスプリングレートが高まる。
パワートレインの関係で僅かに構造は異なるが、基本的な機能は前後で同じ。電圧48Vの制御システムや、油圧リンク機構などは採用されない。軽さを保つために。





























































































































































