【イメチェン成功?】トヨタ・ハイラックス かつての「商用車」いま日本で人気のワケ

公開 : 2021.05.16 05:45

商用車のイメージだったトヨタ・ハイラックスはイメージ転換を図り日本で人気になりました。背景を解説します。

もくじ

なぜいま「ハイラックス」が売れている?
米でのピックアップ・ブームが飛び火も……
トヨタが打ち出したIMV構想とは?
「商用車」から「SUV」へのイメージ転換

なぜいま「ハイラックス」が売れている?

text:Kenji Momota(桃田健史)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

最近、トヨタのピックアップトラック、ハイラックスが人気だ。

月間販売目標400台を超える、年間5000台レベルを維持している。

トヨタ・ハイラックス
トヨタ・ハイラックス    トヨタ

こうした台数を単純に見ただけでは、けっして人気車とは呼べないかもしれないが、日本社会の中では特異な存在であるクルマとしては、このペースで売れ続けると、街中の風景も変わっていく。

とくに、ハイラックスのユーザーは本格的なカスタマイズを好む傾向があり、コロナ禍の山や海で、奇抜なハイラックスに出会う機会が増えたと感じている人も少なくないのではないだろうか。

一方で「ハイラックスって、結局どんなクルマで、なぜ最近になった人気が出てきたのか? 」という思いを持っている人も多いはずだ。

そうした疑問の回答を、さまざまな方向から探ってみよう。

まず、そもそもハイラックスとはどんなクルマなのか?

1968年に初代が発売されており、現行車は8代目となる。こうした歴代車をふりかえってみると、80年代から90年代の5代目までは、日本人にとっては「商用車の1つ」という認識に過ぎなかったと思う。

それが、90年代後半からのアメリカでのピックアップトラック乗用化というトレンドが起こり、日本の一部ユーザーやハイラックスの主要販売地域である東南アジアのユーザーに大きな影響を与えた。

米でのピックアップ・ブームが飛び火も……

アメリカでのピックアップトラック乗用化では、フルサイズピックアップトラックが主体となり、ブームがけん引されていった。

筆者(桃田健史)は当時、アメリカ南部に居住し、アメリカ自動車業界がピックアップトラック、そしてSUVへと大きく転換していく状況を体感している。

トヨタ・ハイラックス(5代目)
トヨタ・ハイラックス(5代目)    トヨタ

人気車は、フォードF150、GMシボレーC/K1500、そしてダッジ・ラムが御三家だった。

一方で、日本製はフルサイズピックアップトラックがラインナップされておらず、ミッドサイズピックアップどまりの状況だった。

トヨタの場合、T100があったが、アメリカ人の多くが「V8でなければ、ピックアップトラックとは呼ばない」と、T100をワンランク下のクルマと揶揄していた。

アメ車でもミッドサイズピックアップトラックではシボレーS10やフォードレンジャーがあったが、フルサイズピックアップトラックが販売の主流であるため、純正パーツやアフターマーケットで流通するカスタマイズパーツについて、ミッドサイズピックアップトラック向けの取り扱いは限定的だった。

こうしたアメリカでのブームが東南アジア、南米、中東などにも飛び火したのだが、各国や地域での社会事情から、各メーカーはアメリカ型のフルサイズ、またはミッドサイズという二者択一のピックアップトラック戦略を取らなかった。

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