【発売約1ヵ月で1万台以上】販売絶好調!スバル新型フォレスター公道試乗で感じた上級スポーツへの昇華

公開 : 2025.05.20 11:25

新型スバル・フォレスターの国内販売が絶好調です。4月17日の発売以来、先行予約を含めてすでに1万台以上の発注がかかっている状況です。今回は3グレードのうち、スポーツに桃田健史が公道で試乗します。

爽快な走りを先代モデルから継承

新型スバルフォレスターの国内販売が絶好調だ。4月17日が発売日だったが、先行予約を含めてすでに1万台以上の発注がかかっている状況である。

第6世代となったフォレスターは『Ready to Adventure〜いつでも冒険に出られる、頼れるGEAR』を商品コンセプトにかかげる。

6代目となる新型スバル・フォレスターの『スポーツ』に試乗。
6代目となる新型スバル・フォレスターの『スポーツ』に試乗。    桃田健史

グレード構成は3つ。本格アウトドア仕様の『Xブレーク』と、さらに上質さを求めた『プレミアム』。これらふたつに新開発のストロングハイブリッドを搭載する。スバルの予想通り、ストロングハイブリッド車に対するユーザーの関心が高いのは当然だろう。

一方、ターボエンジンの爽快な走りを先代モデルから継承する『スポーツ』にも注目が集まる。今回は、新型フォレスター・スポーツでの公道試乗を行った。

結論から言うと、『上質スポーティ』である。

外観デザインは、Xブレーク、プレミアムと同様に、『堂々としたSUVらしさ』を強調する。フロントマスクの押し出し感が強くなったことで、ボディ全体の雰囲気に厚みが増した印象だ。

縦型の大型ディスプレイを含めたコックピットデザインも、3グレードとも基本的に共通。ダッシュボード全体の立ち上がり角度が垂直に近くなったことで、車内空間全体が上級SUVとしての雰囲気が増している。

こうした内外装での上質さが、スポーツの乗り味や走り味にしっかり反映されているのだ。

上質さのバランス

クルマの走行性能における評価基準であるN(ノイズ:音)、V(バイブレーション:振動)、H(ハーシュネス:路面からの突き上げ)が、先代モデルと比べて大きく改善されている。一般ユーザーがスバル販売店で短時間試乗してもすぐに気がつくほど、大きな違いである。

その上で、ハンドリングのセッティングもかなり変わっている。先代モデルでは、進行方向の左右方向であるヨーを強めに感じたが、新型ではステアリング切った分だけクルマ全体がしっかり曲がる印象だ。

縦型の大型ディスプレイを含めたコックピットデザインは、3グレードとも基本的に共通。
縦型の大型ディスプレイを含めたコックピットデザインは、3グレードとも基本的に共通。    桃田健史

パワートレインは、1.8L DITをキャリーオーバー。だが、アクセルワークに対するエンジン及び変速機構のレスポンスが実にスムーズになっており、これが乗り味とハンドリングの変更と上手く融合している。

別の視点では、フォレスターとして初採用となったアイサイトXの出来栄えにも驚いた。現行レヴォーグから採用されているアイサイトXだが、搭載モデルが増えるに連れて改良が進んでいる。前車への追従、減速、自動での車線変更などで、自動化による違和感がさらに減っており、それがクルマ全体の上質さを後押ししてくれる。

燃費で見ると、ストロングハイブリッド18インチ車の18.8km/Lに比べて、スポーツは13.6km/L。それでもやはり、ターボの加速感はモーター駆動では味わえない心地良さがある。

新型スバル・フォレスター・スポーツは、実に上質なスポーティSUVだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事