スターになり損ねたクルマ、予想外に売れたクルマ 20選 「期待外れ」と「嬉しい誤算」
公開 : 2025.05.10 18:25
予想を超えて大ヒットするクルマもあれば、期待外れの失敗に終わってしまうクルマもあります。走行性能、デザイン、価格設定など、その要因はさまざまですが、どれも一概に「悪いクルマ」と言えないのが面白いところです。
もくじ
ー良くも悪くも「予想」を外れたクルマたち
ーアルファ・ロメオ4C(2013-2020)
ーDSオートモビルDS 5(2011-2018)
ージャガーXJR575(2017-2018)
ーホンダCR-Z(2010-2015)
ートヨタ・アーバンクルーザー(2009-2012)
ールノー・ウィンド(2010-2012)
ーオペル・アンペラ(2012-2015)
ーロータス・エヴォーラ(2009-2021)
ープジョーRCZ(2010-2015)
ーミニ・クーペ(2012-2015)
ーサーブ9-5(2010-2011)
ーキャデラックCTS-V(2009-2019)
ーフォルクスワーゲン・ビートル(1997-2019)
ーミニ・ペースマン(2013-2016)
ージャガーFタイプ(2013-2024)
ーBMWミニ(2001年~)
ー日産キャシュカイ(2006年~)
ー日産ジューク(2011年以降)
ーランドローバー・レンジローバー・イヴォーク(2011年~)
ートヨタ・プリウス(2000年~)
良くも悪くも「予想」を外れたクルマたち
デザイナーが誇らしげに布カバーを外した瞬間、そのクルマは、大ヒットを約束されたかのように見える。そして多くの場合、その通りになる。しかし、時には、間違いなくヒットすると思われたクルマが、まったく成功しないこともある。
その外観から期待されるような走りを実現できないこともある。価格設定が間違っていることもある。宣伝が不十分なこともある。通常、これらの要因は複合的に重なっている。

今回は、スターになりえなかった15台のクルマ、そして予想外にヒットした5台のクルマを紹介しよう。
アルファ・ロメオ4C(2013-2020)
何もかもが完璧に揃っている場合もある。このクルマのためだけに特別に設計されたカーボンファイバー製モノコック。ミドシップに搭載された、高回転まで滑らかに回るターボエンジン。素晴らしいスタイリング。アルファ・ロメオのエンブレム。そして純粋なドライビングプレジャーを実現するという使命。
では、何が良くなかったのか? 主にジオメトリだ。4Cのサスペンションは時折驚くほど敏感で、まるで鶏が飛ぼうとするような不安定さがあった。また、耳が痛くなるほど騒音も大きかった。アルファ・ロメオはハンドリングが悪いと売れないもので、4Cも例外ではなかった。材料は正しかったが、レシピが間違っていた。

DSオートモビルDS 5(2011-2018)
DSは、2009年にフランスのシトロエンが立ち上げた、比較的新しいプレミアム・サブブランド(後に独立)だ。DS 5は、美しいが問題多きクルマであり、販売は低迷した。当初シトロエンから登場し、BMWのオーナーたちを魅了するクルマのように見えた。
シューティングブレーク、クーペ、ハッチバックを融合させたスタイリング、高級感あるインテリア、そして非常に硬いスポーツサスペンションが特徴だった。このサスペンションが、このクルマの最大の問題点だったのかもしれない。

ジャガーXJR575(2017-2018)
人目に触れることなく、わずかな時間だけ存在していたクルマだ。その車名からもわかるように、このクルマは過激なほどの高出力(575ps)を誇り、0-100km/h加速に約4秒、最高速度300km/hまで44秒で到達する。
そのパワーに耐えうるシャシーと、XJらしい堂々とした風格も備えている。また、XJシリーズとして最後に開発されたガソリンエンジン搭載モデルでもある。環境規制の強化と、ほとんどの市場でディーゼルが主体とされたことが原因で人気は下がってしまったが、もっと評価されるに値する1台だ。
