【スーパー・トロフェオを公道で】ランボルギーニ・ウラカンSTOへ試乗 NA V10で640ps 後編

公開 : 2021.08.09 19:05

サーキット走行にフォーカスされたウラカンが、最新のSTO。NA V10を搭載する最速のウラカンを、英国編集部がヴァレルンガで評価しました。

恐ろしく高い限界領域に豊かな音響体験

text:Mike Duff(マイク・ダフ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ランボルギーニウラカンSTOで、サーキット走行を前提としたトロフェオ・モードを選択する。4500rpmまでNA V10を回せば、エグゾースト・システム内のフラップが全開になる。隠されていた暴力的なサウンドが、すべて開放される。

ヘルメットをかぶっていても、ボリュームは盛大。レブリミット目掛けて、稲妻のように鋭さが高まる。V10エンジンの回転数が変化するたびに、音の波がドライバーを襲う。なんと豊かな音響体験なのだろう。

ランボルギーニ・ウラカンSTO(欧州仕様)
ランボルギーニ・ウラカンSTO(欧州仕様)

ステアリングの精度は極めて高い。スーパーカーの基準では、手応えが軽い。ウラカンに共通する特徴だ。

キャスター角の設定に優れ、軽くスライドし始めても、フロントタイヤの向きへボディを進めやすい。しかし、滑らかで温度の高いアスファルトでは、情報量豊かなフィードバックは得にくく感じた。

レース・パターンのブリヂストン・ポテンザは、充分に温まると、予想通りグリップ力が凄まじい。オンボードのテレメトリーシステムによれば、横方向に掛かる力は1.2Gを超えていた。

恐ろしいほど高い限界領域へ迫っても、弾かれるようなナーバスさはない。フロントタイヤは貼り付くように路面を掴み、NAエンジンはリニアに反応し、求めるトルクをリアタイヤへ伝えやすい。ロングコーナーの出口まで、制御しやすい。

オーバーステアへも簡単に持ち込める。トロフェオ・モードでは、スタビリティ・コントロールが介入するまで、かなりのドリフトを許してくれる。ラップタイムを見る限り、ブリヂストンはきれいにグリップ走行した方がタイムが縮まるようだ。

速度が上昇するほどダウンフォースを実感

専用ボディが生むダウンフォースは、速度が上昇するほど効果を実感できる。ステアリングが重くなったり、乗り心地が悪くなるということはない。しかし、高速コーナーでのスピードが証明してくれている。

ヴァレルンガ・サーキットでアドレナリンが全開になる、緩やかな第1コーナーでのコーナリングスピードは特に顕著。5速で抜けるセクションだが、目に見えない空気のアシストがどれだけ大きいのか、体感できた。

ランボルギーニ・ウラカンSTO(欧州仕様)
ランボルギーニ・ウラカンSTO(欧州仕様)

CCM-Rブレーキは非常に強力。試乗した範囲では、熱ダレするような兆候も見られなかった。ブレーキペダルは、スーパーカーの水準でいえば軽く踏める。しかし、少し踏み込んでいくと硬さが出てきて、制動力の調整はしやすい。

コクピット内のモニターで、ブレーキディスクの加熱状態を色で確認することも可能。相当にプッシュし、ABSが介入するようなブレーキングを加えても、通常のグリーンからイエローに色が変わる場面は限定的。ほんの一瞬で、すぐにグリーンに戻っていた。

すでに触れたが、STOには高機能なテレメトリーシステムが搭載されている。走行データの記録に加え、ビデオ撮影や、登録されたサーキット毎にコーナーで最適なギアを提案してくれる機能も付いている。

ランボルギーニは、ドライビングスキルを磨くのに役立つと考えている。それ以上に、ハイスピードでの走行映像やデータを友人やSNSで共有できることへ、大きな魅力を感じるドライバーも多いはず。

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