まるで実物大ラジコン・バギー アリエル・ノマド 2(1) 最大ブーストで309ps パイプむき出しでもナンバー付き

公開 : 2026.05.14 18:05

フレームむき出しのノマドが「2」へ進化。フォーカス RS用ユニットで309psを獲得し、加速力は911 カレラ4 GTSへ迫ります。運転の楽しさは、公道モデル最高レベル。UK編集部の評価です。

鋼管製スペースフレームがむき出し

アリエルが初代ノマドを発表したのは、約10年前。ポルシェランボルギーニが、オフロードを視野に入れた911 ダカールやウラカン・ステラートへ着手したのが、その直後だったというのは偶然だろうか。

それはさておき、前例のないノマドは好調に売れた。2024年にノマド 2へ進化を果たしたことは、驚く事実ではない。基本的なパッケージングは継承しつつ、ペダルとステアリングホイール、燃料キャップ以外のすべてが、開発し直されている。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

とはいえノマド 2でも、丁寧に組まれた鋼管製スペースフレームはむき出し。「メカニカルな蜘蛛に乗っているよう」。「自動車の存在を超越している」。初対面した時の英国編集部の印象は、驚きに溢れていた。

フォーカス RS用ユニットで309ps

かくして、サイクルフェンダーやレーザーLEDのスポットライトを備え、見た目の存在感は半端ない。コイルオーバー・ダンパーが露出し、実物大のラジコン・バギーのようでもあるが、もちろんナンバー付きだ。お好みで、リアにスペアタイヤを積むこともできる。

フレームを構成するパイプは初代から太くなり、ねじり剛性は60%上昇。ホイールベースは48mm伸ばされ、トレッドは拡幅している。調整可能なトラクション・コントロールが標準で備わり、オプションでABSも実装できる。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

最大の変更点といえるのは、エンジンだろう。従来はホンダシビック・タイプS用のユニットだったが、2.3Lのフォード・フォーカス RS用ユニットへ更新。ブースト圧は手もとで3段階から選べ、最高出力は263psから309psへお好みで調整できる。

ドライバーの頭上には、エンジンとインタークーラーへ新鮮な空気を届けるインテーク。砂埃を想定し、エアフィルターは2段システムが標準で、WRC仕様へのアップグレードも可能とのこと。

多様な路面への適応力を増すビルシュタイン

トランスミッションは、Hパターンの6速マニュアル。クワイフ社製のリミテッドスリップ・デフがパワーを受け止めるが、シーケンシャル・ミッションも開発中にある。

過酷なオフロード走行を前提に、ヒューズやリレーを省いたパワー・ディストリビューション・モジュール(PDM)を採用。性能の向上と、故障の低減を叶えている。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

ダンパーは、K-テック社製が標準だが、試乗車にはリザーバータンク付きのビルシュタイン社製が組まれていた。減衰力を調整でき、多様な路面への適応力を高めている。さらにシリアスな、オーリンズ社製のTTXシステムも組める。

カンバストップとポリカーボネート製サイドパネルは、オプション。風や水、砂埃の巻き込みを軽減できる、うれしい装備といえる。それでも雨で濡れるし、冬場は寒いが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

アリエル・ノマド 2の前後関係

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