911 カレラ4 GTSへ迫る加速力 アリエル・ノマド 2(2) 敏捷性へ夢中 公道モデル最高レベルの楽しさ

公開 : 2026.05.14 18:10

フレームむき出しのノマドが「2」へ進化。フォーカス RS用ユニットで309psを獲得し、加速力は911 カレラ4 GTSへ迫ります。運転の楽しさは、公道モデル最高レベル。UK編集部の評価です。

ポルシェ911 カレラ4 GTSへ迫る中間加速

第2世代へ進化した、アリエル・ノマド。試乗車には18インチのヨコハマ・アドバン・タイヤが組まれており、これはオンロード向き。16インチのジオランダーを指定する事もできるが、公道を中心に乗るならベターなチョイスだろう。

ノマド 2にはローンチコントロールが実装され、ブースト圧を最大にした309ps時の0-100km/h加速は3.8秒。これは、より軽量だった初代ノマドより0.7秒も鋭い。約50km/hから110km/hの中間加速は、992.2型のポルシェ911 カレラ4 GTSへ迫る。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

最大の特長は、極めて身軽なこと。先代より車重は増えたが、52.7kg-mという大トルクを3000rpm手前から得られ、クラッチペダルの感触は素晴らしく、圧巻のダッシュを簡単に繰り出せる。同時に、オフロードでの能力も引き上げられた。

6速MTは、変速感の緻密さでは以前のホンダ製ユニットに届かない。それでも、レッドゾーン間際に素早くレバーをスライドさせても、ストロークは短く、シフトミスの可能性は低いだろう。

フロントを軸に旋回する敏捷性へ夢中

本格的なオフロードを想定したマシンでありつつ、オンロードで秀抜な運転体験を享受できることに変わりはない。ビルシュタイン社製サスペンションにアドバン・タイヤが組まれた試乗車は、深い没入感を生んでくれた。

以前、ジオランダー・タイヤを履いたノマド 2をサーキットで試した時は、興奮の中に若干の不安感が伴ったことは事実。しかし今回の組合せなら、荷重を自在に移動させつつ、確かな自信でカーブへ飛び込める。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

サイドブレーキを引かずとも、ブレーキを引きずりながらキッカケを与えれば、サイドスライドは簡単に誘える。更にトルクを加えれば、リアを軽く沈ませながら、フロントタイヤを軸に旋回していく敏捷性へ夢中になれる。

他方、ホンダ製エンジンではなくなったことで、サウンドは変化。高域での甲高い響きは、楽しめなくなった。

クイックなステアリングには慣れが必要

乗り心地も素晴らしい。大きな起伏を高速で通過しても、軽いボディはしっとり揺れるだけ。アリエルによれば、サスペンション自体の設計を見直し、加減速時のアンチダイブ/スクワット性能も高めたという。

ボディロールは大きいとはいえ、安定性へ影響が及ぶほどではない。ビルシュタイン社製ダンパーはオプションだが、追加費用を支払うだけの見返りはある。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
アリエル・ノマド 2(英国仕様)

滑らかなステアリングは、ロックトゥロックが2回転とクイックで、多少の慣れは必要。
車高が高めで、アリエル・アトム級のフィードバックは得られないが、正確に反応する。ブレーキペダルは、感触は若干曖昧ながら、無視できる範囲だろう。

燃費は、高速の巡航で13.6km/L。70Lタンクを満たせば、900kmは無給油で走れる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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