【短命になったワケ】トヨタ・エスクァイア なぜ生まれ、なぜ最初に消える? 

公開 : 2021.09.28 05:45  更新 : 2021.10.13 12:12

法人需要あるも代替車種が登場

トヨタ店の代表車種といえば、言わずと知れたクラウンが挙げられる。

そしてトヨペット店といえば、今は絶版となってしまったが、マークIIの流れを汲むマークXが知られるところだろう。

エスクァイアを導入するタクシー会社も
エスクァイアを導入するタクシー会社も    箱根登山タクシー

そして過去を遡って見れば、当時のトヨタのフラッグシップモデルであるセルシオも両販売チャネルで取り扱っていたのだ。

つまるところ、法人ユーザーの顧客が多いというのが両販売チャネルの特徴の1つであり、エスクァイアがノア/ヴォクシーに比べて高級な装いを持っていた理由もそのあたりにあるのではないだろうか。

そしてもう1つの特徴として、トヨタ店ではクラウンコンフォート、トヨペット店ではコンフォートというタクシーで圧倒的なシェアを誇った車種を取り扱っていたという点も挙げられる。

つまり量販売チャネルはタクシー会社との強いコネクションを持っており、タクシー会社がミニバンタクシーを導入しようとしたときに、他の販売チャネルやメーカーに流出することを是が非でも阻止しなければならなかったのだ。

実際のところ、街中を走るミニバンタクシーに注目していただくと、ノア/ヴォクシーに比べて圧倒的にエスクァイアの台数が多いことに気付くハズ。

ただ、このミニバンタクシーも2017年10月に登場したJPNタクシーが実質的な後継車種となったため、エスクァイアの役目は終了したということで、今回終売になった。

そう考えるのが妥当なところなのだろう。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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