ランボルギーニの祭典 目玉は、サーキット専用ハイパーカー「エッセンツァSCV12」

公開 : 2021.11.10 21:10

ランボルギーニ・デイ2021のレポート後編です。新宿に展示されたハイパーカー「エッセンツァSCV12」は、どんな限定モデルなのか解説します。

ランボルギーニ最強の自然吸気V12

コロナ渦の影響によって、昨年は中止されたランボルギーニ・デイ・ジャパン。

今年もぎりぎりまでその開催が可能であるかどうかに主催者は頭を悩ませたに違いないが、見事にその幕が開けばメイン会場となった、東京都新宿区の住友ビルでは、実に多彩な展示があった。

ランボルギーニ・エッセンツァSCV12
ランボルギーニ・エッセンツァSCV12    近藤浩之

メインはインターネットで投票された、今年が生誕50周年となるカウンタックの上位10台を展示し、さらに来場者にここからベスト・ランボルギーニを選択してもらおうという企画だったのだが、ほかにもイタリアのランボルギーニの協力で、さまざまな話題が提供された。

その1つといえるのが、サーキット専用車としてこれから40台が限定生産される「エッセンツァSCV12」のジャパン・プレミアだ。

ランボルギーニのカスタマーレース部門、スクアドラ・コルセがテクニカルサポートを担当し、デザイン部門のチェントロ・スティーレがデザインを手がけたこのモデルは、その起源をたどるのならば、2018年にカスタマーの依頼によってワンオフ生産された「SC18アルストン」にたどり着く。

2020年には「SC20」をやはりサーキット走行専用車としてデビューさせていたランボルギーニのもとへは、同様のモデルの製作依頼が数多く寄せられ、結果としてスクアドラ・コルセ、そしてチェントロ・スティーレは、ランボルギーニが開発した自然吸気エンジンの中でも最強のV型12気筒エンジンを搭載した、エッセンツァSCV12を限定販売するに至ったのだ。

サーキット専用でもロールケージ不要

その最高出力は830ps。ランボルギーニはすでにアヴェンタドールで自然吸気V型12気筒エンジンの搭載を終了するコメントを発表しているから、この数字は自然吸気として頂点にあり続ける。

ロールケージを使用しない新世代のカーボンモノコックシャシーを使用したことで、エッセンツァSCV12は1.66ps/kgという驚異的なパワーウェイトレシオを実現。

ランボルギーニ・エッセンツァSCV12
ランボルギーニ・エッセンツァSCV12    近藤浩之

それはまた、FIAのプロトタイプ・セーフティー・ルールに準じて開発された最初のGTハイパーカーでもある。

プッシュロッド式のリアサスペンションは、ギアボックスに直接接合されるなど、レース用のプロトタイプを意識した設計を採用しているのもこのモデルの特徴。

タイヤはピレリによって専用開発されたもので、フロントに19インチ、リアに20インチを装着する。ブレーキはブレンボ製のディスクとキャリパーが備わっている。

エクステリアデザインは、スクアドラ・コルセによるレース活動でのノウハウがフルに導入されていると同時に、ミィティア・ボルケルト率いるチェントロ・スティーレの、過去と現在のモータースポーツに敬意を表したとされる、そして誰の目にもそれがランボルギーニの作であることを知らしめる、クリーンでリアルなレーシングカーがコンセプトとされている。

大きなリアウイングやサイドのフィン、フロントのスプリッター等々は、ウラカンのスーパートロフェオEVOやウラカンGT3からインスピレーションを得たもの。その姿はまさに現在の、いや近い将来のレーシングカーを想像させる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影

    近藤浩之

    Hiroyuki Kondo

    某自動車雑誌を経てフリーに。2013年に(株)スカイピクチャー設立(とはいっても1人で活動)。仕事は写真/動画の撮影編集、たまに作文。対象はクルマを始め、建築/フード/人物など幅広いが、要は何でも屋の便利屋。苦手なことは、自分のプロフィールを自分で書くこと(要はこの文章)

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