レクサス、次期EVスーパーカーの名称を『LFA』に決定 全高1.2m弱のコンセプト公開 全固体電池搭載か?【UK編集部の視点】

公開 : 2025.12.08 07:45

レクサスがフル電動のスーパーカー『LFAコンセプト』を公開しました。トヨタGR GTのEV版で、独自のエクステリアデザインとヨーク型ステアリングを採用。発売時期は未定ですが、全固体電池が搭載される可能性も。

伝説のLFAがついに復活

レクサスは、トヨタの新型『GR GT』をベースとする電動スーパーカー『LFAコンセプト』を発表した。

オリジナルのLFAは2010年に登場したV10エンジン搭載のスーパーカーだが、レクサスは今回「LFAというモデル名は内燃機関車に限定されない」として、この伝説的な名称を受け継ぐことを明らかにした。

オリジナルの『LFA』と『LFAコンセプト』
オリジナルの『LFA』と『LFAコンセプト』    レクサス

LFAコンセプトは現在、トヨタGR GTと並行して開発が進められている。GR GTは、最高出力650psのV8エンジンを搭載したスポーツモデルであり、2027年頃に発売予定とされる。

両車はアルミニウムを多用した内部構造を共有するが、LFAではコンパクトな電動パワートレインの利点を活かし、独自のエクステリアデザインと、クルマとの一体感を重視した未来的なコックピットを特徴としている。

レーシングカーのようなヨーク(操縦桿)型ステアリングを備えていることから、最近『RZ』に導入されたステアバイワイヤ技術を採用すると予想される。

レクサスは、「お客様の想像を超えるBEVスポーツカー」を創り、「クルマとドライバーの一体感と扱いやすさを高める」ことを目指していると述べた。

2027~2028年頃に「高出力」EVに全固体電池を搭載

全長4690mm、全幅2040mmと、アストン マーティンDB12ベントレー・コンチネンタルGTとほぼ同じサイズだが、全高は1195mmとかなり低い。そのため、従来型のEVとは異なり、フロアにバッテリーを配置していないと考えられる。

詳細な仕様は明らかにされておらず、発売時期も未定だ。しかし、トヨタは2027~2028年頃に「高出力」EVに全固体電池を搭載する計画を示唆しており、レクサスLFAがその候補となる可能性が高い。

全高は1195mmとかなり低く、フロアにバッテリーは配置しない?
全高は1195mmとかなり低く、フロアにバッテリーは配置しない?    レクサス

トヨタのカーボンニュートラル先行開発責任者である海田啓治氏は最近、AUTOCARの取材に対し、全固体電池が「将来的に非常に重要」との認識を改めて示し、2027年または2028年の実用化に向けた「スケジュールは堅持している」と述べた。

トヨタによれば、全固体電池は現行の液体リチウムイオンバッテリーの2倍の出力と3倍の航続距離を実現し、ユニットの小型化が可能なため、コンパクトな高性能モデルに適しているという。

「全固体電池の特徴は高出力、コンパクト、そして長い航続距離です。これらの特性を活かしていくでしょう」と海田氏は述べた。

全固体電池をLFAのような高価で少量生産のフラッグシップモデルに導入することで、開発コストの一部を相殺し、より主流のモデルにも展開できるようになるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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