今こそ注目したい黄金期 1990年代前半の名車 47選(前編) 先進的で美しいアイコンたち
公開 : 2025.12.03 11:25
1990年代に登場したクルマは、信頼性や安全性など現代的な要素とクラシックな魅力を併せ持っています。中古車も比較的入手しやすい状態で、まさに「黄金期」とも言えるこの時代の名車を47台紹介します。
もくじ
ー現代的な要素とクラシックな魅力の融合
ーBMW 5シリーズ(E34)(1988-1996年)
ーフォルクスワーゲン・コラード(1988-1995年)
ーBMW 8シリーズ(1990-1999年)
ーレクサスLS400(1990-2000年)
ーヴォグゾール・カリブラ(1990-1997年)
ートヨタMR2(2代目)(1990-1999年)
ーBMW 3シリーズ(E36)(1990-2000年)
ーマツダMX-5(初代)(1990-1997年)
ーシトロエンZX(1990-1998年)
ーランボルギーニ・ディアブロ(1990-2001年)
ーベントレー・コンチネンタルR(1991-2003年)
ー三菱ショーグン(2代目)(1991-1999年)
ーフォード・エスコートRS2000(1991-1996年)
ープジョー106(1991-2003年)
ールノー・クリオ(初代)(1991-1998年)
現代的な要素とクラシックな魅力の融合
1990年代のクルマは、少し影の薄い存在に思われるかもしれない。
手頃なホットハッチ、モンスター級のホモロゲーション・スペシャル、弾丸のように速いスーパーカーが揃った1980年代と比べれば、「地味で目立たない」と思われても無理はないだろう。

だが、そう簡単に切り捨てるのは早計だ。この時代は燃料噴射装置、ABS、パワーステアリングの普及により、信頼性、安全性、使い勝手が向上した。つまり、現代的な要素を持ちつつ、同時に古さと希少性ゆえの魅力を兼ね備えているのだ。さらに1980年代のクルマと違い、1990年代のクルマは今でも十分に手の届く範囲にある。
本特集では、1990年代の前半(1995年まで)に登場したアイコニックなクルマを年代順に振り返る。1990年代の後半部分については、改めて別の機会で紹介したい。
BMW 5シリーズ(E34)(1988-1996年)
3代目5シリーズは1980年代に発売されたが、1992年のフェイスリフトで真価を発揮したため、本特集で取り上げる。市場トップクラスの性能、特に最高出力340psのM5、そしてハンドリングの良さが記憶に残る。ベースモデルを除いて、E34はマルチバルブヘッドを備えた強力で滑らかな直列6気筒エンジンを搭載している。ただし、530iと540iは1992年以降、トルクフルなV8エンジンを獲得した。

フォルクスワーゲン・コラード(1988-1995年)
これも技術的な理由で滑り込んだ1980年代後半のクルマだ。ずんぐりしたプロポーションと突き出たフロントは完全に1990年代のクルマと言える。英国では2代目ゴルフGTIから流用した138psの1.8L 16バルブエンジンを搭載してデビューし、シャシーも共通だ。また、スーパーチャージャー付きで160psの1.8Lエンジンもあるが、オイルを食い尽くすため頻繁なオイル交換が必要となる。
しかし、特に人気が高く、今日では非常に高額で取引されるのは190psの2.9L VR6モデルだ。205/50サイズのタイヤを履き、走行距離約14万5000kmの中古車でも1万2000ポンド(約240万円)を超える。0-100km/h加速6.4秒と、現代のホットハッチと比べても遜色ない性能で、これはわずか1240kgという軽い車両重量のおかげだ。最高速度は235km/hとされていた。





















