新型 アウディRS3 サルーンへ試乗 モデルチェンジ 5気筒ターボで400馬力

公開 : 2021.12.03 08:25

遥かにシャープになったレスポンス

直列5気筒ターボエンジンは、フロントの車軸より前に載っている。しかし、反応は遥かにシャープだ。

タイトコーナーを勢いよく旋回させるには、しっかりフロントタイヤを路面に食いつかせる必要はある。一部の高性能モデルのように、アクセルペダルの踏み加減で、コーナリングラインを調整することも難しい。

アウディRS3 サルーン・ローンチエディション(英国仕様)
アウディRS3 サルーン・ローンチエディション(英国仕様)

しかし、間違いなく従来のRS3より自在感は高められている。グリップ力は非常に高く、コーナーの出口でパワーをかけていくと、リアタイヤがむずがる様子も感取できる。そこで活きてくるのが、感触を良くしたステアリング。

コミュニケーション力はベストとまではいえないにしろ、重たいだけのような印象は改善された。クイックで漸進的になってもいる。シャシーからのフィードバックを身体で感じ取れば、より訴求力のあるドライング体験を楽しむことができる。

ドライブモードには7段階がある。筆者はオートかRSトルクリアが、頻繁に選ばれるであろうモードになると予想する。切り替えは、12.3インチのタッチモニターかステアリングホイールのボタンで簡単に行える。

市街地や高速道路では、オート・モードがとても文明化された振る舞いを見せる。オプションのアダプティブ・ダンパーの乗り心地は硬いものの、厳しい振動が伝わってくるほどではない。

そこからRSトルクリア・モードへ切り替えれば、すべてが鋭く変化。エグゾーストノートは遥かにアグレッシブになり、RS3は水を得た魚のように走る。

意欲的に回り額面通り強力な5気筒ターボ

そして、素晴らしい5気筒ターボエンジンが光り出す。こんなユニットが消えてしまった世界は、きっと寂しい場所になってしまうのではないだろうか。

個性的なサウンドに加えて意欲的に回転し、額面通りパワフル。アウディ自慢の四輪駆動システム、クワトロの力も借れば、湿った郊外の道をこれほど容易に駆け抜けることができるモデルは、そう多くはないはずだ。

アウディRS3 サルーン・ローンチエディション(英国仕様)
アウディRS3 サルーン・ローンチエディション(英国仕様)

英国や日本に適したボディサイズを持つ、実用性に優れたRS3 サルーンだが、価格がお財布のサイズにピッタリかどうかは別問題。英国価格は、5万1900ポンド(約799万円)からに設定された。

RSダイナミック・パッケージは5500ポンド(約84万円)のオプションで、印象的なボディカラーで決めるには575ポンド(約9万円)が別途必要になる。結果、試乗車の英国価格は5万7975ポンド(約892万円)に膨らんでいた。

新しいアウディRS3は、懐に余裕のあるドライバーなら一考する価値は間違いなくある。RSダイナミック・パッケージの内容も素晴らしい。進化を遂げ一層速くなったRS3に、更なる優れた操縦性を加えてくれる。

ハッチバックを選ぶべきか、サルーンを選ぶべきか。これは好みによるところが大きそうだ。ドライビング体験に実感できるような違いはない。筆者なら特別感のより高い、サルーンを選ぶだろう。

アウディRS3 サルーン・ローンチエディション(英国仕様)のスペック

英国価格:5万7975ポンド(約892万円/試乗車)
全長:4542mm
全幅:1851mm
全高:1412mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:3.8秒
燃費:11.1km/L
CO2排出量:204g/km
車両重量:1575kg
パワートレイン:直列5気筒2480ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:400ps/5600-7000rpm
最大トルク:50.9kg-m/2250-5600rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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