世界750台限定究極の5気筒モデル アウディ『RS3コンペティション・リミテッド』登場 シャシー強化、内外装も特別仕様に

公開 : 2026.03.12 07:25

アウディは直列5気筒エンジン誕生50周年を祝う特別仕様車『RS3コンペティション・リミテッド』を発表しました。高性能ダンパーを装備するなど、シャシーを強化。英国価格は9万2885ポンド(約1980万円)から。

50周年を迎えた5気筒エンジン

アウディは、高性能モデル『RS3』の新たな特別仕様車として『コンペティション・リミテッド(Competition Limited)』を発表した。直列5気筒エンジンの誕生50周年を祝うものだが、これをもって同エンジンの幕引きとなる可能性もある。

英国向けの価格は9万2885ポンド(約1980万円)と、新型『RS5』を上回る設定だ。リモートリザーバー式ダンパーを採用したほか、パワートレインの「エモーショナルな魅力」を高めるためのさまざまな改良が施されている。

RS3コンペティション・リミテッド・スポーツバック
RS3コンペティション・リミテッド・スポーツバック    アウディ

アウディのゲルノート・デルナーCEOがAUTOCARに明かしたところによれば、同ブランドを代表する5気筒エンジンの将来は「まだ検討中」だという。

5気筒エンジンは欧州で今後導入されるユーロ7排出ガス規制に適合していないため、多額の費用を投じて再設計する必要がある。しかし、フォルクスワーゲン・グループ内でこのエンジンを使用しているのはRS3とクプラフォーメンターVZ5のみで、採算性は厳しいとみられる。

デルナー氏は、「ユーロ7規制への投資を回収できるかどうかは分かりません。取締役会で議論する予定です」と述べた。

ただ、同氏は「狭いセグメントで大きな将来性がある」とし、生産を継続したい意思を示した。実際、このエンジンは4気筒のメルセデスAMG A 45や6気筒のBMW M2といった競合相手との差別化ポイントとなっている。

高性能ダンパー採用、調整機能も

5気筒エンジンの将来は不透明だが、現時点ではRS3コンペティション・リミテッドがその究極形態となる。

特に注目すべき変更点は、吸気音を車内に多く取り込む薄型バルクヘッドだ。排気系も改良され、可動フラップがより低い回転域で開くようになっている。

RS3コンペティション・リミテッド
RS3コンペティション・リミテッド    アウディ

ターボチャージャー付き2.5L 5気筒エンジンは従来と同様、最高出力400ps、最大トルク51.0kg-mを発生する。

アウディはシャシーに注力し、剛性の高いリアアンチロールバー、強化リアスプリング、新開発の可変コイルオーバーサスペンションを装備した。各車輪にはツインチューブダンパーが配置され、フロントにはレーシングスタイルのオイルリザーバーを採用。高負荷状態での冷却性能を向上させ、繰り返し負荷がかかっても安定したハンドリングを維持する。同様のセットアップは2005年のルノー・スポール・クリオ182トロフィーでも高い効果を発揮した。

また、ダンパーのバンプ(圧縮)とリバウンド(伸張)の硬さを調整するための工具キットが同梱されている。フロントダンパーはエンジンルームからアクセス可能だが、リアダンパーの調整には後輪の取り外しが必要だという。低速コンプレッションは12段階、高速コンプレッションは15段階、リバウンドは16段階で調整可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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