新型メルセデスAMG EQS 53 航続距離570km超、4WDの高性能EV 欧州で受注開始

公開 : 2021.12.23 18:45

メルセデスAMG初のEV、EQS 53が欧州で発売。パフォーマンス志向のフラッグシップモデルとなります。

AMG初の完全EVデビュー

メルセデスAMGは、同ブランド初の市販EVであるEQS 53の欧州仕様の詳細を明らかにした。

最高出力657ps、航続距離576kmを誇るハイパフォーマンスモデルで、「ナイト・エディション」と「ツーリング」の2つの仕様が用意されている。価格はいずれも15万4995ポンド(約2370万円)から。

メルセデスAMG EQS 53
メルセデスAMG EQS 53    メルセデスAMG

標準装備として、ARヘッドアップ・ディスプレイ付きのハイパースクリーン、ナッパレザー、ブルメスター製サラウンドサウンドシステム、360度カメラ付き駐車アシストなどが搭載されている。

エクステリアは、クロームのディテールを施したブラック・フロントグリル、ボディ同色のフロントバンパー、専用サイドスカート、リップスポイラーなどAMG独自のパーツを備えているのが特徴だ。

旗艦モデルならではの上級装備

ナイト・エディション仕様には、21インチアルミホイール、フラットボトム型ステアリングホイール、スポーツペダル、フルレザーシートなどが装備される。AMGのパフォーマンス・パッケージを装着することも可能で、最高出力が761ps、最大トルクは103kg-mに高められる。最高速度は250km/hに向上し、0-100km/h加速タイムは3.4秒に短縮。ブレーキもセラミックに強化される。

一方のツーリング仕様は、「快適で上品なパフォーマンスとスタイリング」を備えているという。22インチアルミホイール、アンビエントライト、オプションのリア・ラグジュアリー・ラウンジ・パッケージ(座り心地を改善したブラックナッパレザーのコンフォートシート、高級ヘッドレスト、マルチメディアタブレット、ワイヤレス充電器、USBポート付き)が標準で装備されている。

メルセデスAMG EQS 53
メルセデスAMG EQS 53    メルセデスAMG

また、英国では公共充電ネットワークを月額料金で利用できる「Mercedes me Charge」の3年間の利用権なども用意されている。

欧州では受注を開始しており、納車は2022年春頃を予定している。

リアモーター重視の設計

AMG EQS 53は、メルセデス・ベンツのEQSをベースとしたEVラインナップのフラッグシップモデルとなる。今後、同じEVA2プラットフォームを採用したEQシリーズの高性能バージョンや、AMG.EAアーキテクチャーを採用したAMG専用モデルなど、さまざまなEVが登場する予定だ。

EQS 53は、ベースとなるEQSに大幅なアップグレードを加えており、AMG専用の高出力モーターが前後アクスルに搭載されている。このモーターは、新しい巻線、より強い電流、インバーターを介した新しいアクチュエーションを採用しており、さらなる高回転を実現している。

メルセデスAMG EQS 53
メルセデスAMG EQS 53    メルセデスAMG

ツインモーターで完全可変の4輪駆動を実現しているが、AMGは6相設計と独自の冷却機能により、リアモーターを「特にパワフル」にしているという。

電力は、400V、107.8kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄えられ、AMG独自の配線によりパフォーマンスを向上させ、576kmの航続距離を実現している。EQS 53向けにバッテリーの管理システムがカスタマイズされており、「スポーツ」および「スポーツ+」の走行モードでより高いパフォーマンスを発揮する。

走行中は、ステアリングホイールのスイッチにより、回生エネルギーを3段階に調整可能だ。バッテリーの充電は、急速充電器を使って最大200kWで行うことができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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