スバル・レヴォーグ・レイバックにハイブリッド『S:HEV』登場! ガソリンモデルと同価格を実現したその舞台裏

公開 : 2026.07.02 11:00

2023年10月に登場したスバル・レヴォーグ・レイバックに、ストロングハイブリッドが加わりました。コンセプトは『移動の質を高めるハイブリッドクロスオーバー』。フォレスター・オーナーでもある黒木美珠がレポートします。

納得いく価格で少しでも早く

7月2日、『スバルレヴォーグ・レイバック』にストロングハイブリッドモデル『S:HEV』が加わりました。

2023年10月に登場した1.8Lターボモデルは、『都会的な上質さを持つSUVとして好評を博してきた』そうですが、試乗、購入された方からは「ハイブリッドが欲しい」、「ルーフレールをつけてほしい」といった声が寄せられていたといいます。今回追加されたS:HEVは、まさにそういった要望に応えるかたちで生まれました。

レヴォーグ・レイバックに追加されたS:HEV(プロトタイプ/プレミアムアーバンパッケージ装着車)。
レヴォーグ・レイバックに追加されたS:HEV(プロトタイプ/プレミアムアーバンパッケージ装着車)。    スバル

コンセプトは『移動の質を高めるハイブリッドクロスオーバー』。質感の高い走り、ロングツーリング性能、SUVの実用性を三位一体で実現することを目指しています。

実は元々、ガソリンモデル以外の設定は予定されていなかったそうです。それでも需要の高さを受け、『良いものを納得いく価格で、少しでも早く』という方針のもと開発。

実はエクステリアにはクロストレックのボンネットとヘッドライトが採用され、ティザーサイトなどで見た方からはいろいろな感想が出てきているようですが、これは決して手を抜いたわけではありません。発売までの期間を短縮するための最適解。そう言い切れる判断です。

後席リクライニングが廃止された背景

S:HEV化にあたって追加された主な装備は、Xモード、コーナリングランプ、ステアリングヒーター、100Vアクセサリーコンセント(メーカーオプション)です。

一方でレスになった装備もあり、後席リクライニングが省かれました。そして後席シートヒーター、パワーリアゲート、ハーマンカードン・サウンドシステム、スマートリアビューミラーはメーカーオプションへ変更となりました。

後席リクライニングが廃止されたのは惜しい部分です。
後席リクライニングが廃止されたのは惜しい部分です。    スバル

後席リクライニングが廃止された背景には、開発の経緯があります。

元々ハイブリッドシステム搭載は想定されていなかったパッケージに、要望に応えるべくバッテリーなどを追加。通常よりもハイペースで開発が進められた結果、後席をリクライニングさせる余力を生み出せなかったといいます。

実現するには骨格から変える大工事が必要で、それでは時間もかかり単価も上がってしまう。待たせた上に高価になるのは本意ではない、という判断から諦めた機能だそうです。

筆者もスバル車に2台乗ってきた中で、後席が少し倒せることが同乗者から好評だったので、欲しい機能ではありました。ただ、裏話を聞くと納得。

パッケージングも注目ポイントです。現行モデルは全高1570mmで、立体駐車場の高さ制限をクリアできないという顧客の声があったといいます。

そこで、新型ではバッテリーを搭載したにもかかわらず、ダンパーを現行モデルと変えたことで全高を1550mmに抑えることに成功。最低地上高は20mm低くなったものの180mmを確保しており、街中での扱いやすさと走破性を両立したというバランスは、なかなか他に見当たらない特色です。

記事に関わった人々

  • 執筆

    黒木美珠

    Miju Kuroki

    1996年生まれ、静岡県出身。自動車系YouTuberとしての活動を経て、自動車ジャーナリスト(の卵)へと転身。自身の車中泊による日本一周の経験をきっかけに、クルマを通じたライフスタイルの可能性に魅了されるようになる。現在は、輸入車デビューを目指す連載をはじめ、車中泊視点での車両レビューや、YouTubeチャンネル『AUTO SOUL JAPAN』の運営など、多角的に活動中。クルマを単なる移動手段や機械としてではなく、その背景にある開発者の想いや、クルマを取り巻く文化、そして『移動すること』そのものの価値を伝えることをモットーとしている。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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