使い捨て感覚で大丈夫? 「激安チェーン」要注意 走行数百メートルで切れた例も

公開 : 2021.12.26 16:45  更新 : 2021.12.27 14:47

突然の積雪。ネットで販売されている「激安チェーン」に命をあずけて大丈夫? チェーン選びの注意点を解説。

激安チェーンは大丈夫?

執筆:Kumiko Kato(加藤久美子)
撮影:Hiroto Kato(加藤博人)

雪があまり降らない、積もるのは1年に1度あるかないか。

東京以西の都市部など暖かい地域では大雪の予報が出ると慌てるドライバーが少なくない。

首都圏の積雪で立ち往生するクルマ。
首都圏の積雪で立ち往生するクルマ。    加藤博人

普段ほとんど雪が降らない地域のクルマはスタッドレスタイヤなどを装着していないクルマがほとんどであるがゆえ、大雪警報が出ると慌ててタイヤチェーンを買い求める人が多くなるのは当然のことであろう。

筆者も今年1月、実家(下関)から横浜までクルマで移動する日程に大雪の予報が出ており、あわててチェーンを用意しようとした。

しかし、すでにアマゾンや楽天などECサイトにはサイズのあうチェーンがな

スタッドレスタイヤは在庫があるが4本セットで8万円。

カー用品店もいくつかまわったがチェーンを買い求める人々であふれていて、在庫も切れていた。

結局このときは、「翌日に入荷」するというチェーンを予約して買ったのは装着しやすいやや高級な金属チェーンであった。

激安チェーンの存在に気付いたのは、アマゾンでサイズのあうチェーンを探していたときのことだった。

「在庫あり」となっている非金属チェーンがサイズ豊富でずらりと並んでいる。

しかも値段が安い。ほとんどが5000円以下の激安価格だ。

もちろんメーカーやブランドははっきりしない。評価も色々。

なかには、レビュー無しだけど高評価のマークで埋め尽くされている商品もあった(最近増えている怪しい評価方法。レビューを書かず、星マークだけを5つ(満点)にする)。

このような激安チェーンは、買ってもいいのだろうか?

なんとなく見た目も怪しく、本来2~3万円する非金属チェーンの価格と比べると10分の1以下の価格だ。

かつて存在 違法コピー製品とは?

怪しい。

だけど希望のサイズはどこも在庫切れ。

50km/h試験の29km走行時点で破損した製品。
50km/h試験の29km走行時点で破損した製品。

1回くらいなら使えるのでは?

1回分3000円と考えれば使い捨て感覚で使ってもよさそう?

そう思う人もいるだろう。筆者もそう考えていた(結局買わなかったが)

しかし、これはかなり危険な選択だということをあとで知った。

非金属チェーン国内シェアNO.1の「バイアスロンシリーズ」を販売するカーメイトに驚く話を聞いた。

ECサイトで販売されている激安チェーンは、明らかにバイアスロンのコピー商品と思われるものもある。

激安チェーンを実際にタイヤに装着して雪道でテストしたところ、数百メートル走って切れたり、スパイクピンが飛んで行ったりした例も中にはあったようだ。

「明らかなコピー商品を含めて、さまざまな激安チェーンを取り寄せてテストをしていますが、それらの多くは中国製でした」

「中国にはタイヤチェーンを使う文化がありませんから、チェーンを開発、製造する技術もありません。なんとなくこんなものかな? と、見よう見まねで作っているチェーンが日本で流通しているのかもしれません」

「ですが、タイヤチェーンはファッションやドレスアップのためにつけるものではなく、雪道でスリップして自車はもちろん、他車を守るために使うものです。バイアスロンの偽物はもちろん、激安の非金属チェーンは大変危険なものがあると認識していただきたいです」

これには驚いた。

1回3000円の使い捨て感覚で使うどころか、わずか数百m走行で切れることがあるという。

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    AUTOCAR JAPAN

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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