冬本番 新しいブリザック「VRX3」 どんな所がスゴイのか?

公開 : 2022.01.26 21:15

ブリヂストンの最新スタッドレスタイヤをテスト。北海道でドライとスノーを試してきました。前作と比較してどのような違いがあるのでしょう。

ブリヂストンの新スタッドレス登場

執筆:Shinichi Katsura(桂伸一)
撮影:Yoshihisa Miyazawa(宮澤佳久)、ブリヂストン

4年ぶりに生まれ変わったブリヂストンの新作スタッドレスは「ブリザックVRX3」。

2017年誕生の従来型ブリザックVRX2から、氷上性能を20%、摩耗性能は17%と向上させたその技術は、およそ2世代=“8年分の進化”と言われる。

ブリヂストンの新作スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」は、12インチから20インチまで全111種類のサイズを揃える。
ブリヂストンの新作スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」は、12インチから20インチまで全111種類のサイズを揃える。

さらにスタッドレスとしての“効き味の持続性”でも進化したという。 

日本列島、寒波襲来で降雪地域は大雪に見舞われ、非降雪地域でも雪が舞う。

こうなって慌てるのは非降雪地域のユーザー。ここ数年、スタッドレスに交換していながらドライの舗装路しか走らない状況が続き、冬タイヤへの交換を遅らせる傾向にあるからだ。

VRX3最大の効果は氷上性能の進化で、とくに氷上ブレーキの20%向上は、VRX2と比較して、クルマおよそ半車身分も手前で停止できる。……ということは、以前アイススケートリンクを使ったテストで体感した。

もちろん一般公道にあれほど定盤のような平坦な路面はない。が、コンディションが一定しているため、路面を噛んで氷着するVRX3の性能と、VRX2からの進化度合が明確に体験できた。

旋回に関しても、VRX3はVRX2より小さな円旋回が描ける。

ステアリング操作に忠実に曲がることを意味していて、横方向に対するグリップ感も手応えがある。ただこれは、あくまでも定量的に比較できるアイススケートリンクでの話だった。

その本質を確認するため、2021年12月北海道千歳に飛ぶ。

ドライ路面は、マイルドかつシッカリ

前夜、移動で乗ったタクシーの運転手氏と話す機会があった。

北海道も「(その時点では)雪がまったく降っていない」とか、「ブリザックは信頼がおける」というナマの声を聞く。

フォルクスワーゲン・ポロ(185/65R15:FWD)
フォルクスワーゲン・ポロ(185/65R15:FWD)

さらにタクシーは走行距離が延びるため、耐摩耗性・効き持ちが重要であると繰り返していた。

そしてテスト当日。北海道は、寒波襲来のまさに“前日”だった。

つまり一般公道の路面は完璧にドライ。それは非降雪地域の者にはドライでのハンドリングと摩耗を確認できるチャンスである。

現地のクルマの流れに乗り、国道と農道をコーナー毎に早いステアリング操作で駆け抜ける。

まずVWポロは、FWDだけに駆動力と曲がる・止まる能力の基本的な部分が前輪に大きくのしかかる。

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