価格は約20億超えへ ブガッティ新型『デストリエ』初公開 車高わずか1mのW16ハイパーカー 「史上最も美しいクルマ」へのオマージュ

公開 : 2026.08.08 07:25

ブガッティのソリテール部門が手掛けたワンオフス車シリーズ最新作『デストリエ』が公開されました。1930年代のタイプ57SCアトランティックに着想を得て、エレガントで低重心なプロポーションを実現しています。

1930年代の名車から着想

ブガッティは、新型のワンオフモデル『デストリエ(Destrier)』を公開した。「史上最も美しいクルマ」へのオマージュであり、『ボライド』のプラットフォームをベースに究極のラグジュアリー・ハイパーカーとして開発した。

デストリエは、『FKPオマージュ』や『ブルイヤール』に続き、ブガッティのソリテール部門が手掛けたワンオフ車シリーズの最新作だ。車名は中世の騎士が乗っていた戦馬に由来する。

ブガッティ・デストリエ
ブガッティ・デストリエ    ブガッティ

インスピレーションの源となったのは、1930年代に4台のみ生産され、息をのむようなボディワークにより自動車史にその名を刻んだ『タイプ57SCアトランティック』である。

デストリエはボライドのカーボンファイバー製モノコックをベースとし、最高出力1600ps発生する8.0Lのクアッドターボチャージャー付きW16エンジンを引き継いでいる。しかし、開発で重視されたのは走行性能ではなく、タイプ57SCアトランティックが持つ圧倒的な魅力を再現することであり、そこでボライドの低いシャシーが重要な役割を果たした。

デザイン責任者のフランク・ヘイル氏は次のように説明した。

「ボライドは、ブガッティがこれまでに生み出した中で最も極端なプロポーションをもたらしてくれました。そして、徹底的なダウンフォース追求というボライドの制約からプロポーションを解放することで、純粋な彫刻として語りかけているのです」

贅を極めたインテリア

そのため、デストリエは全高わずか1mと、ブガッティ史上最も低い車高となっている。フロント20インチ、リア21インチというスタッグドホイールを採用したその佇まいは、車名の由来となった馬を彷彿とさせるものだ。

インテリアはボライドよりもさらに豪華な仕様となっており、センターコンソールにあった緊急停止ボタンや消火器ボタンはイグニッションスイッチに置き換えられ、内装にはタン色のレザー、スエード、銅糸が用いられている。

ブガッティ・デストリエ
ブガッティ・デストリエ    ブガッティ

デストリエの性能数値はまだ公表されていないが、0-100km/h加速2.2秒のボライドとほぼ同等の性能を持つと見られる。

価格は1000万ポンド(約20億円)を優に超える見込みだ。

ボライドと同様、デストリエもサーキットやクローズドコースでのみ走行が許可されることになるだろう。

デストリエはペブルビーチ・コンクール・デレガンスで披露される予定であり、ヘイル氏は「50年後もコンクールの会場を彩り続けるでしょう」と語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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