不当に過小評価されている名車 39選 後編 魅力が伝わらなかった悲運のクルマたち

公開 : 2022.05.21 18:05

フォード・カプリMk2

フォード・カプリMk2は、ミドルチャイルド症候群に悩まされている。1974年に発売されたMk2は、これまで以上に実用的で使い勝手がよくなったが、外観がソフトになったため、Mk1のような華やかさには欠けてしまう。ご両親はMk1の将来性に腐心したが、Mk2は陳腐化しまったというわけだ。一方、Mk3は、新鮮さと2.8Lエンジンが味方している。Mk2の3.0 Sを、どうかよろしく……。

フォード・カプリMk2
フォード・カプリMk2

ルノー21ターボ

「ルノー21ターボは、動力性能に優れている。中速域での卓越したパフォーマンス、スムーズで洗練されたパワーデリバリー、220km/hのトップスピードは、競合車と比べても抜きん出ている」

1988年5月のAUTOCARの言葉を見ると、21ターボが1980~90年代における最高のパフォーマンスモデルであったことに疑いの余地はないだろう。

ルノー21ターボ
ルノー21ターボ

マーキュリー・マローダー

長年低迷していたマーキュリー・マローダーは、今まさに陽の目を浴びようとしている。クラシックカー専門の保険会社として知られる米国のHagerty社で評価エディターを務めるアンドリュー・ニュートンは、2022年に次のように語っている。

「マローダーの価値はここ数年、上昇傾向にあったが、それは非常に緩やかなものだった。しかし、最近の飛躍は過去最大のものだ」

マーキュリー・マローダー
マーキュリー・マローダー

マスタング・マッハ1に搭載された4.6L V8エンジン、後輪駆動、ワルそうな見た目など、その魅力はおわかりいただけるだろう。

スズキキザシ

完璧とは言えないが、スズキ・キザシには心惹かれる確かな魅力がある。パートタイム四輪駆動、2.4Lのガソリンエンジン、上品なスタイリングの3つが、中古車情報サイトの「お気に入り」リストから消せない理由だ。パドルシフト付きCVTを採用しているが、海外向けの6速MTが羨ましい。

スズキ・キザシ
スズキ・キザシ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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