ホンダの本気! 新型「シビック・タイプR」公開 2022年9月発売へ 4つの注目点とは

公開 : 2022.07.21 11:04  更新 : 2022.07.21 11:11

3. FF最速の戦い 痛快なパワートレインに

3つ目の注目点は、パワートレイン。これまでのシビック・タイプRを上回るパフォーマンスを目指し、専用の2L VTECターボを磨き上げ、高出力・高レスポンスを追求した。

新型シビック・タイプRのパワースペックは公表されていないが、先代タイプRは320ps/40.8kg-m。おそらく、この数値は上回るのではないかと推測できる。

3本出しのパイプと、美しいスポイラーがリアビューを飾る。ドライブモードは「コンフォート」「スポーツ」「+R」、さらにエンジン/ステアリング/サスなどの設定をカスタムできる「インディビジュアル」という4つを用意。
3本出しのパイプと、美しいスポイラーがリアビューを飾る。ドライブモードは「コンフォート」「スポーツ」「+R」、さらにエンジン/ステアリング/サスなどの設定をカスタムできる「インディビジュアル」という4つを用意。    前田惠介

インテークとエグゾーストにVTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)、エグゾーストにはVTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)、高効率エキマニ冷却、2ピース・ウォータージャケットなどで環境性能と出力を追求。高応答小型ターボ、電動ウェストゲート、軽量高剛性クランクシャフトなどで、高出力・高レスポンス化を図る。

さらに、ターボチャージャーの翼の枚数や形状の見直しによる効率向上やイナーシャの低減により、先代と比べてパワーウェイトレシオと最高速度はアップするという。

フライホイールは先代比で18%軽量化され、慣性重量も25%減少。レブマッチシステムのブリッピング性能も先代比で10%向上している。

さらに、レブマッチシステムを6速MTの全段で適用し、(先代まではなかった)エンジン回転操作が大きい2速から1速へのシフトダウンでも自動ブリッピングを使えるように進化した。

「一度乗ったらシフトチェンジが病みつきになる」 そんなマニュアルシフト車の操る歓びを最大化させたという。

4. ブレない安定&信頼感 シャシーとボディ

プラットフォームとボディの進化も注目点。

構造用の接着剤を塗布する部分は先代より3.8倍も増やし、テールゲートは樹脂製となり先代(スチール製)より約20%軽量化されている。

新型のシャシーは、速さを追求するだけでなく運転することに夢中になれるようなハンドリング、軽量・高剛性のボディに合わせて、高速走行時における高い安定性を追求している。
新型のシャシーは、速さを追求するだけでなく運転することに夢中になれるようなハンドリング、軽量・高剛性のボディに合わせて、高速走行時における高い安定性を追求している。    前田惠介

空力面は、ボンネットフード、フロントバンパー&アンダーカバー、リアスポイラー、リアディフューザーなど、レースからフィードバックした専用の空力アイテムにより、リフト係数は前・後とも先代よりアップ。

200km/hでの走行時には、900ニュートンのダウンフォースが発生するという。

また、265/30ZR19というワイドなタイヤに対応したサスペンション・ジオメトリーの最適化や、関連パーツ(ロアアーム、ダンパーフォーク、ナックルなど)の剛性最適化により、FFハイパワースポーツカーに必須な駆動トルクタフネスと、さらなる高剛性化も達成した。

個人的には、リアルタイムに車両の情報を確認できるデータロガー「ホンダ・ログR」が興味深い。機械的な運動情報を見ることができ、自分の運転操作・車両挙動を知ってドライビングスキルを高められる。さらに走行映像を世界中のタイプRユーザーとシェアできるなど、新たなドライビングプレジャーも提供してくれる。

記事に関わった人々

  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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