国内最速試乗 ポルシェ・マカンT 街乗り〜ワインディング 弱点見つからず

公開 : 2022.07.22 11:45

ポルシェの質感

オプションでエアサスも選べるマカンTだが、可変ダンパーを含むシャシーの専用セッティングだけでも充分にポルシェらしい上質さは味わえると感じた。

ある意味予測可能なシャシーの盤石ぶりと比べ予想外だったのは直4ターボ・エンジンの方だった。

オプションでエアサスも選べるマカンTだが、可変ダンパーを含むシャシーの専用セッティングだけでも充分にポルシェらしい上質さは味わえる。
オプションでエアサスも選べるマカンTだが、可変ダンパーを含むシャシーの専用セッティングだけでも充分にポルシェらしい上質さは味わえる。

デビュー当時(前期型)の237psユニットは現行の265ps版よりも数値以上にパワー感が乏しく、ターボラグも如実に感じられた。

ところが今回は、発進する瞬間からまるで電気モーターにアシストされているかのようにしっとりとした力強いパワー感を提供してくれる。

ポルシェは強く主張していないが、7速PDKやターボとのマッチング化などあらゆる部分がアップデートされているようだ。

V6モデルと比べると前軸重が60kg近くも軽くなっているため、ハンドリングも軽快。高速道路でも必要にして充分なパワーを持ち合わせている。

街乗りからワインディングまで、おおよそマカンTに弱点は見当たらなかった。

マカンはデビューしてから今年で9年目。しかも次期モデルはBEVになると宣言されていることからもマカンTは集大成的なモデルと言っていいだろう。

爆発的なパワーこそないが、ポルシェらしいシャシーファスターな質感はたっぷりと味わえる。またひと通りのオプションが標準装備されているから価格的にもリーズナブル。

マカンTはあらゆるシーンでポルシェらしさを堪能できる万能モデルだと思う。

ポルシェ・マカンTのスペック

価格:854万円
全長:4726mm
全幅:1927mm
全高:1606mm
最高速度:231km/h
0-100km/h加速:6.4秒(スポーツクロノパッケージ装着時=6.2秒)
燃費:9.3-9.9km/L
CO2排出量:229-242g/km
車両重量:1865kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:265ps/5000-6500rpm
最大トルク:40.8kg-m/1800-4500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

ポルシェ・マカンT
ポルシェ・マカンT

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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