ホンダ新型車「ZR-V」 エンジン・スペック/乗り心地/AWD、4つの注目点とは 先行予約を開始!

公開 : 2022.09.08 11:36  更新 : 2022.09.08 23:40

SUVの新型車「ホンダZR-V」の実車を撮影。4つの注目点をご紹介します。「e:HEV車」「ガソリン車」のパワースペックも明らかに!

ホンダ新型SUV 最新情報まとめ

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

ホンダの新型SUV「ZR-V」の実車に触れることができた。先行予約が始まり、一部のスペックも判明したので、注目点とともに紹介していきたい。

ZR-Vは、ホンダでは「ヴェゼル」と「CR-V」の中間に位置するSUVとなる。

ハイブリッド仕様となるホンダZR-V e:HEV Z(プレミアムクリスタルガーネット・メタリック/AWD)。
ハイブリッド仕様となるホンダZR-V e:HEV Z(プレミアムクリスタルガーネット・メタリック/AWD)。    ホンダ

そのグランドコンセプトは「異彩解放」。軽自動車からプレミアム輸入車まで、群雄割拠のSUV市場だが、そこで勝ち抜くために異彩を放つ存在感と、神経に直結した爽快・快適な走りを追求するという。

ターゲットユーザーは子育て世代だが、「子育てのために好きなクルマを諦めない」「子育てを頑張っていても、妥協せずに好きなクルマに乗りたい」、そんなユーザーに向けたモデルであるとホンダは説明する。

そのため、シームレスに使えるユーティリティ性を備えながら、SUVらしい安心感を抱かせる走り・安全性能を与え、“爽快”かつ“快適な走り”を楽しめるクルマを目指している。

ZR-Vを知るための、最初のキーワードは「気にせず使える」だ。

1. コンセプトは「気にせず使える」

ZR-Vの外寸は公表されていないが、前述のようにヴェゼルよりは大きく、CR-Vよりは小さい。

そして、SUVとしては当たり前のことになるが、車高が高く、ドライバーのアイポイントも高く、最低地上高も高い。それゆえ、見切りが良く、取り回しも良い。

内燃ガソリン仕様となるホンダZR-V X(スーパープラチナグレー・メタリック/FF)。ZR-Vのグレードは、「X」と上位の「Z」という2種類。
内燃ガソリン仕様となるホンダZR-V X(スーパープラチナグレー・メタリック/FF)。ZR-Vのグレードは、「X」と上位の「Z」という2種類。    ホンダ

スポーツカーのように走行時に下回りをヒットする心配もなく、取り回しをする際の縁石のプレッシャーも小さい。

つまり、サイズを気にせず、気軽に使えるという、“中型SUVの特権”が形になっている。

また、ラゲッジスペースに趣味の道具を放り込んでおけば、河原へ釣りに行ったりとか、ダートでMTBを楽しんだりとか、思い立ったら即行動できるマルチパーパス性も重要。

これには、オンロードでの快適性をメインに、多少の荒れた路面走行時の快適性も求められる。そうした状況で安心感を確保し、相棒であるクルマへの信頼感を高めることも、このクラスの重要なポイントということだ。

煩わしさからの解放というコンセンプト以外にも、ZR-Vの特徴はある。ボディとシャシーの構造を見てみよう。

2. リアサスは専用設計 快適なSUVに

ZR-Vのプラットフォームは、シビック系のものを流用。

それゆえ、ヴェゼルよりも1クラス上の快適性を目指しており、またSUVでもダイナミクス性能を重視して、意のままに操る楽しさも追求する。

ホンダZR-V e:HEV Zの後席(内装色:マルーン)。新型シビックのプラットフォームを使うので、足元の空間は非常に広い。
ホンダZR-V e:HEV Zの後席(内装色:マルーン)。新型シビックのプラットフォームを使うので、足元の空間は非常に広い。    ホンダ

ボディについては「柔」と「剛」を使い分けた、しなやかなものを構築。

具体的に説明すれば、高ハイテン材の適用と構造の進化により「柔」の部分を構築し、構造用接着剤を適用することで「剛」の部分を具現化している。

フロント・サスペンションは、プラットフォーム/後述のパワートレインとの関係でシビックと共通。

だが、リアは4WDも設定されることから、CR-V系のものをベースに専用にセットアップされた。

そして、「自在に操る自信と余裕」を提供するため、シャシーにおいては、たとえばステアリングホイールにスムースレザー表皮を使用してステアフィールを向上。

ステアリングシステムでは、デュアルピニオンアシストのEPSやフィードバックの制御で、自在に操れるようにした。

マルチリンクのリアサスペンションでは、ブッシュ軸線の適正化、液封ではないコンベンショナルなブッシュの採用、位置決めの向上により、車高が高いクルマにつきものの“不要な挙動”をなくし、ロードホールディングを高めている。

こうして、加速時の静粛性、乗り心地といった快適性においては、ヴェゼルよりも1クラス上なことは言うまでもなく、多くの国産ライバル車を凌ぐという。

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    AUTOCAR JAPAN

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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