サーブ、財政的危機に直面

公開 : 2014.08.30 22:50  更新 : 2017.06.01 02:12

サーブの親会社は、財政上の崩壊を防ぐために資金源を獲得する時間が必要であると裁判所に申し立てをした。サーブ・ブランドを復活させようとしているナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(NEVS)は、900人の従業員に対して支払う十分な資金がないことを認めたのだ。

しかし、NEVSは、サーブとサプライヤーに対して、”三部交渉” が可能な2つの大きなグローバルな自動車メーカーがあるとしている。その交渉は複雑であり彼らが予想したよりも多くの時間を費やしているが、着実に進歩しているともいう。

サーブに部品を供給しているサプライヤーの大多数もこの三部交渉を支持している、その一方で、一部の債権者であるサプライヤーは裁判所の命令によって債務を強制的に回収することを望んでいるのも事実だ。

NEVSとしては、名もない自動車メーカーとの交渉を新たに行い、現在、投資をしている人々を危険にさらすことだけは避けたいと思っているようだ。したがって、スウェーデンの地方裁判所に破産保護の適用を申請したのだ。木曜日にそれは申請され、金曜日には承認がされた。トロルヘッタン工場のあるバネスボーグの裁判所は、既に会社更生のための管財人も指名している。

NEVSは、サーブ9-3のEVモデルを発表した直後頃から財政的困難がはじまっている。このサーブ9-3EVは、約200kmの航続距離を持ち、120km/hの最高速と、およそ10秒という0-100km/h加速を持つ。既に5月にはトロルヘッタンで、技術的な試作車のセットアップがスタートしていた。

また、NEVSは昨年12月には通常のガソリン・エンジンを搭載した9-3エアロ・セダンの生産を開始していたが、それも今年の5月にストップしていた。

ロイターのソースでは、本来の所有者でありブランド名の使用を認めているサーブABが、NEVSの財政的な状況を加味して、その権利を取り上げたとも報道されている。

関連ニュース

▶ 海外ニュース / サーブ9-3、最新フォト
▶ 海外ニュース / サーブ9-3生産再開
▶ 海外初試乗 / セノーバ2.0Tラグジュアリー
▶ 海外ニュース / ラスト・サーブ78台が競売に

関連テーマ

おすすめ記事