極めて高耐久のTdi ランドローバー・ディスカバリー(初代) 英国版クラシック・ガイド 前編

公開 : 2023.02.25 07:05  更新 : 2023.03.07 08:36

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マーク・ハロー氏は、ランドローバーディフェンダーレンジローバーを所有する父親のもとで育った。生まれた町も、ランドローバーの本社があるバーミンガムの南、ソリハルだ。

「最初の職場に選んだのもランドローバーでした。4年間ほど勤務し、ディスカバリーの車両開発にも関わりましたが、両親の引っ越しで自分も南部のデボンへ移住しています」

ランドローバー・ディスカバリー(初代/1989〜2004年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー(初代/1989〜2004年/英国仕様)

「現在もディスカバリーは複数所有しており、1台は普段の足。別にレストア待ちの車体もあります。もう1台は、息子へ譲る予定です」

「このブルーのディスカバリーは、ジャガー・ランドローバー社の上層部で働く、ジョン・チェスター氏のためにレストアしました。過去にはボウラー・モータースポーツ社にもいた人物です」

「以前にレストアされていた個体ですが、内容が悪く、全面的に作業し直しています。G-WACと呼ばれる初期型は、124か所の違いがモデルによって存在し、正確にオリジナル状態を把握することが難しいんです」

「V8エンジンの質感も良いとは思いますが、個人的にはTdiの方が好きですね。永遠に動き続けそうなエンジンですよ」

英国で掘り出し物を発見

ランドローバー・ディスカバリー・シリーズ2 TD5 XS(英国仕様)

登録:2001年 走行:23万8100km 価格:2890ポンド(約46万円)

見た目が良いディスカバリー2。エアコンにサイドステップ、CDチェンジャー付きのステレオ、ハーフレザーシートなど装備も充実。牽引バーも付いている。車検に通すためサビも補修済みとのことだが、仕上がりは直接確かめたいところ。

ランドローバー・ディスカバリー・シリーズ2 TD5 XS(2001年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー・シリーズ2 TD5 XS(2001年/英国仕様)

リアピラーの塗装には、水ぶくれのようなか所がある。塗装の状態自体は悪くない。走行距離は長いものの、ディーゼルターボは極めて堅牢。価格価値に優れる1台だと思う。

ランドローバー・ディスカバリーV8i GS(英国仕様)

登録:1998年 走行:14万9700km 価格:6000ポンド(約96万円)

複雑なシステムを搭載しない、ディスカバリー1の最終型。故障の心配は少ないだろう。シートの調整は手動。サンルーフが備わるが、ABSとエアコンは装備されていない。

V8エンジンにオートマティックが組まれている。ボディのオックスフォード・ブルーもきれいに見える。ここ3年は車庫に保管され、余り乗られておらず、ボディは溶接による補修を受けていない。シャシーは防錆加工済み。タイヤも新品に近いという。

中古車購入時の注意点などは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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