装備変更で「納車待ち」軽減 フォルクスワーゲンのEVミニバン「ID.Buzz」 色選択で違いも

公開 : 2023.02.21 06:05

欧州で人気を博しているフォルクスワーゲンID.Buzzは、現在最長18か月の「納車待ち」が発生しています。ボディカラーやオプションなど、購入時に選択する装備を変更することで納期を7か月程度に短縮できるとのこと。

ボディカラーも大きく影響 納期短縮へ

フォルクスワーゲンは、欧州で販売する新型EVミニバン「ID.Buzz(IDバズ)」の納車待ち期間を短縮するオプションを提示した。現在、ID.Buzzは生産の遅れから最長18か月の納車待ちが発生している。

ID.Buzzは、1950年代のフォルクスワーゲン・タイプ2を現代的に解釈したEVで、価格は5万9000ポンド(約950万円)からとなっている。昨年5月に予約を開始し、今年1月には欧州受注台数が2万6600台を超えたと発表された。

フォルクスワーゲンID.Buzz
フォルクスワーゲンID.Buzz    AUTOCAR

受注に生産が追いつかず、今注文すると仕様によっては2024年半ばまで納車を待つことになる。今回、フォルクスワーゲンはAUTOCARの取材に対し、購入時に選択するオプションの一部を変更すれば、納期を最大11か月短縮することができると述べた。

フォルクスワーゲンによると、ボディカラーをツートーン(4色)ではなくシングルトーン(6色)にすることで、納車待ちが最長18か月から7か月程度になるという。

また、車載機能をアップグレードするインフォテインメント・パッケージ・プラスなど、半導体不足の影響を受けやすいオプションを取り下げることも納期短縮につながるという。

広報担当者は「喜んで待つという方(購入者)もいれば、変更を切望する方もいます」と語った。

受注残については、「他のメーカーと同様に、多くのモデルで供給を改善するために、集中的に取り組みを続けています。時間の経過とともに、多少の改善が見られると期待しています」としている。

ID.Buzzは、今年後半にパフォーマンスモデルのGTXがデビューする予定で、さらなる受注増が見込まれる。2025年以降は、ロングホイールベース仕様とキャンパーバン仕様も登場することが確定しており、フォルクスワーゲンは受注残の解消を急いでいる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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