いま最も高いフェラーリは? 2023年第1四半期オークション高額落札フェラーリ トップ5

公開 : 2023.04.27 11:45

【第1位】1962年 フェラーリ 250GT SWB カリフォルニア・スパイダー

2023年第一四半期の最高落札額車は、1804万5000ドル(約24億5412万円)を記録した1962年 フェラーリ250GT SWB カリフォルニア・スパイダー(S/N:3099)だった。

日常使いができて、週末はサーキットでレースを楽しめる才色兼備な1台で、現代に至るまでフェラーリ愛好家にとって究極の1台として高い人気を誇るモデルだ。

第1位 フェラーリ 250GT SWB カリフォルニア・スパイダー
第1位 フェラーリ 250GT SWB カリフォルニア・スパイダー    Mathieu Heurtault/Courtesy of Gooding & Company.

車名の250GTが示すように、レース用に開発された250GTコンペティツィオーネ TdFや250GT SWBと変わらぬメカニズムを備え、必要とあれば同等の性能にできた。

250GTカリフォルニア・スパイダーは1957年から1960年までにホイールベース2600mmのLWB版が50台製作された。

その後250GTがホイールベース2400mmのSWBに進化し、カリフォルニア・スパイダーも1960年からSWB版に変更される。SWB版は1963年までに56台が作られた。

グッディング・アメリアアイランド・オークションに出品された250GT SWB カリフォルニア・スパイダーは、37台が作られたヘッドランプにカバーが付く人気のタイプだ。

この250GT SWB カリフォルニア・スパイダーは、1962年のニューヨーク自動車ショー用に、アメリカの代理店を経営するルイジ・キネッティの注文で製作された。

アズーロ・メタリツァートと呼ばれる華やかなボディカラーは、ショーカーとなるこの車両のためだけに塗られた特別色だった。

250GT SWB カリフォルニア・スパイダーの過去最高落札額は、2015年に記録した1628万8000ユーロ(約21億9888万円)。今回の予想落札額は1800-2000万ドルだった。

愛好家のもとで完璧な状態に保たれ、キャヴァリーノ・クラシックでSWBカリフォルニア杯を獲得したヒストリーもあり、過去最高となる1804万5000ドル(約24億5412万円)の落札額は順当といえるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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