史上最速ハイパーカーへ ポルシェ・ミッションX、英で実車公開 2027年発売か

公開 : 2023.07.16 06:05

サーキット走行前提の設計

また、900Vアーキテクチャーによる充電性能の「大幅向上」も目指し、タイカンの2倍の充電速度が目標だという。タイカンは最大225kWで充電できるため、ミッションXでは450kWを目指していることになる。このような急速充電が実現すれば、比較的小型のバッテリーでも十分対応できるようになり、軽量化につながると期待される。

バッテリーの種類やサイズについては今のところ未公表だが、モータースポーツ用の高性能ユニットを検討中と思われる。

ポルシェ・ミッションXコンセプト
ポルシェ・ミッションXコンセプト    ポルシェ

ミッションXのスタイリングは、パフォーマンスと「モダンラグジュアリー」の融合を意図したもので、耐久レースのスポーツプロトタイプに影響を受けたデザイン要素が数多く見受けられる。

炭素繊維強化プラスチック製の外骨格を持ち、耐久レーサー風のドアがAピラーに固定され、前方と上方に開くようになっている。

4灯式のLEDヘッドライトを備え、リアにはフルワイドのライトユニットと、イルミネーション付きの「PORSCHE」のレタリングがある。リアホイールのエアロブレードはタービンのようなデザインで、リアブレーキの冷却性能を向上させている。

インテリアでは、モータースポーツ式の非対称レイアウトと、それぞれのシートに異なるカラーを採用することで、ドライバー中心の設計を強調している。また、ステアリングホイールにはパドルシフトが装着されている。

サーキットでの走行映像を記録するため、多数のカメラが内蔵されており、マルチパーパスコントローラーの専用ボタンで操作できる。

また、助手席側のインストゥルメントパネルには、ストップウォッチモジュールを固定できる「バヨネット・システム」が組み込まれており、公道走行時やサーキット走行時にラップタイムなどの走行データを得ることができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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