【GR GTに至るまで】2000GT、初代レクサスLFAに80型スープラ!トヨタのスポーツカー史でキーになる3台とは

公開 : 2025.12.06 07:25

トヨタは12月5日、ロードカーの『GR GT』、レーシングカーの『GR GT3』、コンセプトカーの『レクサスLFAコンセプト』をワールドプレミアしました。ここでは発表会場に展示された、歴代トヨタのスポーツカーを振り返ります。

トヨタスポーツカーといえば2000GT

トヨタ自動車(以下トヨタ)は12月5日、ロードカーの『GR GT』、レーシングカーの『GR GT3』、コンセプトカーの『レクサスLFAコンセプト』をワールドプレミアした。ここでは会場にも展示され、そこに至るまでのキーとなった3台のトヨタ製スポーツカーを振り返りたい。

トヨタのスポーツカーといえばやはり『2000GT』だろう。1963年の日本グランプリを契機に、『世界に通用するGTカー』として企画された『国産初のスポーツカー』だ。

会場に展示された『トヨタ2000GT』のスピードトライアル車両レプリカ。
会場に展示された『トヨタ2000GT』のスピードトライアル車両レプリカ。    佐藤亮太

通常の量産開発と異なり、少数精鋭のチームによって進められ、1966年にはスピードトライアルで3つの世界記録と13の国際記録を達成し、高性能を実証した。DOHCエンジンは150psを発揮し、サスペンションや操舵機構にも当時の最先端技術が導入された。1970年までの生産はごく少量で、ほとんどが手作りだった。

会場にはスピードトライアルを行った車両のレプリカが展示された。

初代扱いとなったレクサスLFA

また、近年のトヨタ系スポーツカーでキーとなるのは、今回のコンセプトカーに車名が与えられたことで初代扱いとなった『レクサスLFA』だ。約20年ぶりの『本格スポーツカー』として2010年に登場した。

カーボン素材を多用した軽量ボディに、ヤマハとのコラボレーションで生まれた4.8リッターV10エンジンを搭載。最高出力560ps、最高速度325km/hを誇った。特に1万回転まで滑らかに吹け上がる高回転特性と、サウンドが特徴。世界限定500台が生産され、『デザイン、性能、音すべてでトヨタの技術力を象徴する』スーパースポーツとなった。

今回のコンセプトカーに車名が与えられたことで初代扱いとなった『レクサスLFA』。
今回のコンセプトカーに車名が与えられたことで初代扱いとなった『レクサスLFA』。    佐藤亮太

そのサウンドはヤマハらしくまるで管楽器のような甲高いサウンドで、筆者も当時コクピットで感動したのをよく覚えている。官能的なサウンドを奏でるスポーツカーは古今東西、様々であるが、その音質は明らかに異なる唯一無二のものだった。

ちなみにスタイリングは、ピニンファリーナ在籍時に多くの名作フェラーリを生み出した巨匠、レオナルド・フィオラヴァンティがベースのデザインを行っている。さらに会場には2014年のニュルブルクリンク24時間レース、SP8クラスで優勝を飾った48号車も展示された。

もっといいクルマづくりの原点

また、会場には80型スープラが展示され、『モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり』の原点が語られた。それは、豊田章男氏と伝説のマスタードライバーである成瀬弘氏の出会い、そしてニュルブルクリンクでの経験だ。

豊田氏(当時副社長)に、成瀬氏は「言葉やデータではなく、現物を見て触れて議論せよ」、「いいクルマづくりは人づくりから」と説き、中古の80型スープラで徹底的な走行訓練を行ったという。

こちらも会場に展示された80型『トヨタ・スープラ』。
こちらも会場に展示された80型『トヨタ・スープラ』。    佐藤亮太

豊田氏はこの体験から、『モータースポーツで人とクルマを鍛える』という信念を確立。2010年、成瀬氏の事故死を経て、その精神は『ガズー・レーシング』や『GR』シリーズとして受け継がれ、もっといいクルマづくりの原動力となった。

なお80型スープラは排ガス規制に対応できないなどの問題があり、2002年に販売を終了。GRスープラがデビューする2019年まで、実に17年もの空白期間ができる。そのGRスープラも2026年春で販売終了。既にファイナルエディションも発売された。

2025年、トヨタのスーパースポーツカーにおける新たな歴史が始まった。その仕上がりは果たしてどんな歴史や未来を生み出すのだろうか。なお、トヨタ2000GT、初代レクサスLFA、GR GTが登場するCMもオンエアされているので、そちらにも注目頂きたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員

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