BMW 328iツーリング

公開 : 2012.07.06 16:53　　更新 : 2017.05.29 18:00

■どんなクルマ？

英国で販売されている3シリーズの5台に1台はツーリングだ。それはヨーロッパも同じようなもので、それがBMWが新しい3シリーズのツーリングを早期に導入した理由だ。そのスタイリングは大方の予想どおりであり、中身は大幅にリファインされている。

■どんな感じ？

標準で電動テールゲートが装備された。オプションとしてはバンパー下のセンサーに足を振ってその動きをとめる仕組みも用意されているが、数人のテスターはそのコツが掴めずに終わったようである。

リア・シートは60:40から40:20:40の分割可倒式となった。シートを起こした状態で、旧モデルに対して35リッター・アップの495リッター、そして、電動式とはならなかったが、リアシートを倒すとクラス最大の1,500リッターの荷室スペースが現れる。

キャビンと荷室を完全に隔離するような仕組みはないが、トノー・カバーも用意され、更にトランク・スペースに荷物を固定するためのアッセンブリーも用意される。

長くされたホイールベースは、リア・シートのパッセンジャーにプラス17mmのニー・スペースを作り出している。また、ヘッドクラリアランスも大きくなっているようだ。

メカニズム的には、リアのスプリングが固められた以外は、サルーンと同一と言って良い。鋭い突き上げが問題であったが、それはこのツーリングでも改善されていない。しかし、そのクイックで正確なステアリングと、バランスのとれた低いロールでのコーナリグは、このクルマを本当に意味でのスポーツ・エステートと呼ぶに相応しいものだ。

242bhpの4気筒のガソリン・ターボ・エンジンは活発で、経済性を重視した8速の新しいオートマティック・ギアボックスが組み合わせられている。残念なのは、ディーゼルのX1よりもその変速にショックを感じたことだった。

■「買い」か？

大半の買い手はディーゼル・モデルを選ぶことになろう。パワーのあるこの328iツーリングは、サルーンと同じ程度にファン・トゥ・ドライブであり、しかも実用性が高いことを証明する必要があるだろう。

(リチャード・ブレムナー)