BMW 320dブルーパフォーマンスMスポーツ
公開 : 2013.09.26 18:34
静止している状態だと搭載エンジンを見分けることは難しいが、しかしエンジンを掛ければその差はすぐに明らかになる。いくら“新世代!”、“クリーン!”と記してみても、そのガラガラと唸る排気音はディーゼル以外の何者でもないのである。締め切った室内では騒音はいくぶん抑制されるが、判別は容易だ。320dのディーゼル音を弁護できる事柄があるとすれば、直噴化されてからのBMWのガソリンエンジンもおしなべてノイジーである、ということだろう。このため、交差点などで停止した場合に働くアイドリングストップは、全てのBMW車にとって有効な装備といえる。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べはるかに低い回転域でトルクを発生することで知られるが、可変ジオメトリーのターボチャージャーが巧妙に立ち回る320dの場合もその傾向は顕著だ。優秀な8段A/Tが組み合わさる320dを普通に加速させた場合、レブカウンターの針は1500~2300rpmあたりを激しく往復し、その間は力強いトルク感が途切れることなく上体をシートバックに押し付けるてくる。
アップレートされたMスポーツの足まわりのおかげで速度感は終始希薄なのだが、そのスピードは2ℓで184psというスペックから想像できるものよりもはるかに速い。またワインディングで低速コーナーから立ち上がるような場合にスロットルをラフに扱うと、ガソリンエンジンでは考えられないほどの図太いトルクがドンッと開放され、DSCのお世話になることがたびたびあった。
レブリミットが低いことはディーゼルエンジンの常識であり、320dの場合も5000rpmあたりで頭打ちを迎えるが、リミット付近でも急激にパワーが削がれていく感じはしないので、まったく不満は感じられなかった。
燃費はディーゼル機関の大きなメリットのひとつであり、320dのJC08モードは19.4km/ℓ、試乗車のドライビングコンピューターには16.8km/ℓという数値が出ていた。320iのJC08モードは16.6km/ℓなので思ったほど差がないのだが、トルク特性などメリットは他にもある。F30型3シリーズはガソリンとディーゼル、そしてアクティブハイブリッドという3種類のパワートレーンを選ぶことができるが、個人的にはガラガラ音が気にならないこともあってディーゼルの圧勝。よくぞ導入してくれました、という感じである。
ちなみに320dブルーパフォーマンスの価格は320iの20万円高となる470万円。燃費の良さを考えればこの差はあってないようなものだろう。
(文・吉田拓生 写真・田中秀宣)
BMW 320d BluePerformance M Sport
| 価格 | 514万円 |
| 0→100km/h加速 | 7.6秒 |
| 最高速度 | 229km/h |
| 燃費(JC08モード) | 19.4km/ℓ |
| CO2排出量 | 118g/km |
| 車両重量 | 1550kg |
| エンジン形式 | 直4ターボディーゼル、1995cc |
| エンジン配置 | フロント縦置き |
| 駆動方式 | 後輪駆動 |
| 最高出力 | 184ps/4000rpm |
| 最大最大トルク | 38.7kg-m/1750-2750rpm |
| 馬力荷重比 | 119ps/t |
| 比出力 | 92ps/ℓ |
| 圧縮比 | 16.5:1 |
| 変速機 | 8段A/T |
| 全長 | 4625mm |
| 全幅 | 1800mm |
| 全高 | 1440mm |
| ホイールベース | 2810mm |
| 燃料タンク容量 | 57ℓ |
| 荷室容量 | 480ℓ |
| サスペンション | (前)マクファーソン・ストラット |
| (後)5リンク | |
| ブレーキ | (前)Vディスク |
| (後)Vディスク | |
| タイヤサイズ | (前)225/45R18 |
| (後)255/40R18 |



