まだまだ頑張る現役総編集長の奮闘録

2025.01.01

【笹本総編集長コラム】今年こそ平穏な年を過ごせるのだろうか?

2025年、BEVはどうなる?

そして、遅ればせながら、読者の皆さんにご報告しなければいけないことがある。

それは、昨年の8月からAUTOCAR JAPANの編集長を平井大介君にバトンタッチしたことだ。平井君は、私が2010年まで経営していたネコ・パブリッシングに新卒で入社(1997年)し、主にスーパーカーの媒体の編集を行ってきていて、直近は、フェラーリの専門誌SCUDERIAの編集長を務めていたベテランである。それゆえ、安心して任せることができた。では、私はというと、総編集長という立場で、より面白い企画を考えて行くことにしたいと思っている。という訳で、2025年のAUTOCAR JAPANには、大いに期待して頂きたい。

さて、2024年は正に激動の1年であったと思う。EVの販売が急減速し、それに伴い、世界のメーカーの優劣が大きく変動した。その極めつけがVWの大規模リストラであり、また日産とホンダの経営統合となって表面化してしまった。今ほど、あらゆる分野で、迅速で適格な経営判断が必要とされる時もないだろうと思う。

その点、序列の順送りの結果でトップに立ってしまったような、日本的な意味でのサラリーマン上がりの経営陣では到底太刀打ちできないのではないか、と思わざるを得ない。言い換えれば、ある種、動物的直観力や、瞬時の決断力が備わっていない人は経営トップには相応しくない、ということだ。

では、2025年のトレンドはどうなるのだろうか。

私は、年の後半にかけて、BEVが盛り返してくるのでは、と思っている。その要因は幾つかあり、まずは、ガソリン価格の高騰だ。補助金がなくなり、これまで見たこともないような高値になりかねない。そして、充電インフラも着実に整備され続けている。

さらには、私もタイカンのレポートで体感しているように、EVは整備費用が安いのだ。バッテリー搭載で車両重量が重くなり、タイヤの負担が増え摩耗が早くなると言われていたが、実際には殆ど差を感じられないし、回生ブレーキを使うことにより、パットやローターの消耗も著しく減少している。そもそもエンジンオイルの交換もない。ポルシェの整備工場でも、今後、整備では売り上げを上げることが難しくなる、と嘆いていたほどだ。

更に一番重要なのは、クルマそのものの進化が早く、こうなればいいな、と思うような装備を備えたEVの新車がどんどん登場してきている点である。例えば、ヒョンデのKONAやIONIQ 5等は本当によくできていて、真剣に購入を検討したくなる。EVの世界では、これまでのクルマ社会のヒエラルキーが全く通用しなくなっているという事だ。自分で試乗して確かめる、ということがクルマ選びの上で、ますます重要になってくるだろう。

というのが私の見立てだが、果たしてどうなるだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長、2024年8月より総編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。
 
 

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