クルマ漬けの毎日から

2026.04.07

グッドウッドで開催された試乗会に参加。中国メーカーのEVに試乗した後、ポルシェ964専門のレストモッドを手掛けるシンガー・ヴィークル・デザインの創業者、ロブ・ディキンソン氏にインタビューしました。

ポルシェのレストモッド「シンガー」創業者にインタビュー【クロプリー編集長コラム】

もくじ

グッドウッドの試乗会
シンガー創業者 ロブ・ディキンソン氏

グッドウッドの試乗会

グッドウッドで毎年開催される試乗会「メディア・ドライビングデー」に参加して、素晴らしい1日を過ごした。

これはリッチモンド公爵の抜け目のないやり方でもある。この試乗会に来ることで、公爵の敷地で開催される3つの豪華な自動車イベントのうち、最初の1つ「グッドウッド・メンバーズ・ミーティング」がまもなく開催される(4月18日~19日)ことを私たちジャーナリストが思い出すからだ。

また「メディア・ドライビングデー」は、グッドウッドがイギリス自動車業界と良い関係を持ち続けるためにも役立っている。

自動車業界の人たちは、この試乗会のためにグッドウッドにクルマを持ち込むからだ。そしてそのクルマを、私たち自動車ジャーナリストがグッドウッドのサーキットや周辺の道路で試乗する。

イギリスで販売されている中国車のなかで、最優秀の1台とAUTOCARがみているシャオペンG6(Xpeng G6)。

今年の「メディア・ドライビングデー」には、勉強しようという精神で参加。それで中国メーカーのEVに絞って、一般道で試乗した。

どれもまずまず出来が良く、大きな違いはなかった。いま明らかになってきたのは、中国メーカーのなかで、ヨーロッパの自動車メーカーの脅威となるのは、ごく限られた上位数社であること。

またそのトップクラスも、まだ人々に知られておらず、正しく理解されていないという「ブランド認知」の問題に直面していることもわかってきた。これからどの中国メーカーが生き残り、その理由が何なのかを見ていくのは興味深い。

シンガー創業者 ロブ・ディキンソン氏

この日、マット・プライヤーと私はグッドウッドで、ポッドキャスト“My Week In Cars”の収録も行なった。

ゲストとして、ポルシェ964専門のレストモッドを手掛けるシンガー・ヴィークル・デザイン(本拠地:カリフォルニア)の創業者、ロブ・ディキンソンを迎えた。ディキンソンは彼の会社の最先端の現場で起きた興味深い話を、私たちに聞かせてくれた。

ロブ・ディキンソン氏はイギリスのロックバンド「キャサリン・ホイール」のメインボーカリスト兼ギタリストだった(2000年解散)。2009年に「シンガー」を創業。

ディキンソンの会社「シンガー」は、いまでは従業員数700人、手掛けたレストモッドは500台という大規模な組織へ成長している。

また現在は、納車5年待ちという。だが、彼は創業当初の話も聞かせてくれた。当時の彼は、デザイン美学や設計思想に徹底的にこだわり、ビジネスが成り立つかどうかは考えなかったという。

興味深いことに、この日ディキンソンは、ベントレー・コンチネンタルT(1996-2002)に乗ってグッドウッドへやって来た。

現在、そのベントレーをさりげなく「シンガー流」に仕立ている最中だという。どのように仕上がるのか、とても楽しみだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    小島薫

    Kaoru Kojima

    ドイツ自動車メーカーの日本法人に在籍し、オーナーズマニュアルの制作を担当。その後フリーランスで翻訳をはじめる。クルマはハッチバックを10台以上乗り継ぎ、現在はクーペを楽しんでいる。趣味はピアノ。

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