海外試乗

2018.01.08

驚愕と畏怖、オーテック・ステルヴィオ 日産とザガートの合作 試乗記

日産オーテック・ステルヴィオ

文・リチャード・ヘズルティン 撮影・リンドン・マクネイル 

編集部より

過激なスタイルとツインターボV6を備えたオーテック・ステルヴィオは、威風堂々したクルマです。いま乗ってみるとどうなのでしょう? 日伊合作に向きあいます。

もくじ

ただただ、驚きのクルマ
オーテックとザガートの出会い
ザガートの苦境 オーテックとの別れ
ステルヴィオ 実際に見てみると
走り 両方の意味で「驚き」
気になる操舵感と乗り心地は?

ただただ、驚きのクルマ

人目もはばからず訳のわからない叫び声をあげる。驚愕のあまり思わず絶叫してしまう。日産オーテック・ステルヴィオを初めて見た人は皆こんな感じだ。

口を閉じるのも忘れて、美的な冒険の新領域である「ミラーのビックリハウス」の輪郭から目をそらすことができないのだ。どんなクルマにも全く似ていない。絶対だ。神に誓って。仏様にも誓って。優美さあるいは美しさの点ではほとんど同情の余地はないが、この驚くべきクルマは他にもたくさんの特長を持っている。

特に、大地をすごく速く、すごく快適に走る能力だ。

なんといっても当時ホンダNSX-Rの2倍も高価だった超高級GTなのだ。1989年から91年にかけて104台が製造された。その衝撃力はいまだ衰えていないが、いったい、この形をデザインしたスタイリング・ハウスはどこなのだろう。

考えるまでもない。ザガートに決まっている。自らは決して群れない会社だ。これはアルファ・ロメオES30SZに対する日本の回答なのだと考えれば、答えは半分わかったようなものである。

ふたつの話が同時進行していた。80年代の終わり頃、このきわめて個性の強いコーチ・ビルダーはとても不景気だった。短期間だけだったとしてもアストン マーティンとの提携は終了してしまい、古いイノチェンティ工場に移されたマセラティ・ビトゥルボ・コンバーチブル量産の契約も失いかけていた。ザガートには新しい仕事が必要だった。それもすぐに。

そこでザガートは、もともとはフィアット・スタイル・センターがデザインしたSZの契約を確保した。さらにほぼ同時期に、日産の子会社であるオーテックともこっそりと契約交渉をしていたのだ。日本だけで販売されることになる少量生産の新しいクーペのデザインと製造の契約だ。

next pageオーテックとザガートの出会い

すべての画像をみる

 
最新初試乗

人気コンテンツ