フルモデルチェンジしたBMW X5を評価 路面問わぬ満足度 ベストの選択肢

公開 : 2018.10.02 10:40

全面的に改良が加えられたBMW X5。満足できるドライビングフィールを持つ高級SUVとして、さらに機能的になり、洗練性も高まっています。乗り心地は時折硬さも感じられますが、快適性も不足はありません。アメリカ・アトランタの道で、その仕上がりを確かめました。

もくじ

どんなクルマ?
もはやX5はBMWの代名詞
優れた燃費とドライバビリティを両立
どんな感じ?
不満の感じられない車内
高い洗煉性を備えたディーゼル
ドライバーズカーとして優れた完成度
「買い」か?
クラス・ベストの選択肢
スペック
BMW X5 xドライブ30d Mスポーツのスペック

どんなクルマ?

もはやX5はBMWの代名詞

1998年に登場して以来、これまでに220万台もの数が売れているBMW X5。当時のBMWとしては初のSUVであり、大成功を遂げたモデルといっていいだろう。今回テストするのは、ほとんどすべてが新しくなった、最新の4代目となる。

これまで40年にも渡ってBMWの開発に携わってきた、ジョアン・キストラーによれば、この4代目X5には、3項目の開発目標があったという。ひとつは、快適で不足のないオフロード走行性能を備えつつ、BMWのブランドに相応しい、スポーティなドライビングが可能だということ。

ふたつ目は、音質面だけではない、洗煉性を高めること。「X5はBMWの中でも高級な車種に属していますが、最も売れているクルマでもあります。使用する素材や仕上げの水準で、不足のないプレミアム感を演出する必要があるのです」とキストラーは話す。つまり、もはやX5はBMWの代名詞でもあり、優れた印象を植え付けなければいけない。

みっつ目は、コンピューターに運転されている感覚なく、高水準の運転支援技術を備えること。

これらの目標を叶えるため、X5は明らかに先代よりも大きくなった。全幅は66mm、全長は36mm、全高も19mm成長している。このボディサイズの変化は、X3など下位モデルとの差を広げるためではなく、安全性とパッケージングによるものだと、キストラーは説明する。

リアシートのくびれた座面に無理なくチャイルドシートを3脚並べ、厳しいポール側面衝突テストをクリアするには、全幅を広げる必要があり、車内長を拡大するために、ホイールベースは42mmも伸ばされている。

ドアパネルやフロント周り、主要な骨格などボディの大部分はアルミニウム製となり、ディメンションは大型化させつつ、同等の装備を備えた状態での重量層を抑えている。キストラーによれば、7シリーズで採用されているようなカーボンファイバーを用いることは、X5で必要な台数を量産することには適さないという。

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