マイナーチェンジ アウディA4 40 TFSI スポーツを英国で評価 最新MMI搭載

公開 : 2019.08.26 09:50  更新 : 2019.08.27 13:13

アウディA4はマイナーチェンジにより、エクステリアやインテリアデザインが新しくなったと同時に、最新の10.1インチモニターとMMIも搭載。ダイナミクス性能にかわりありませんが、スムーズで洗練された印象は、なお充分訴求力のある内容となっています。

2018年のアウディのベストセラー

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

もっぱらSUVの情報ばかりが目立つようになって久しいが、A4のようなクルマもしっかり更新を続けているということも忘れずにいたい。SUVの快進撃は世界的に留まるところを知らない。車種は増える一方で、想像できる限りのニッチモデルにまで派生しているだけでなく、フェラーリのSUVなど想像もしなかったようなクルマも誕生する見込み。コンパクトクロスオーバー、SUVクーペなどは、もう珍しくもなくなった。

いままでレギュラーメンバーでもあった3ボックス・スタイルのサルーンやエステートは、控え選手のように光が当たらなくなった。車高を上げたSUVが主力選手に入れ替わった感がある。だが、アウディはまだ3ボックス・サルーンの可能性を信じているようだ。

アウディA4 TFSI スポーツ
アウディA4 TFSI スポーツ

インゴルシュタットを拠点にするアウディは、A4はブランドのコアモデルだと定義している。意外にも世界的に見るとアウディが売ったクルマの5台に1台はA4で、サルーンとエステートを合わせてカウントすれば、2018年のアウディのベストセラー・モデルなのだ。まだSUVのQ5にエースの座は奪われていないらしい。

コンパクトサルーンの新鮮味を失わせず、トレンドに合わせるため、今回そんなA4も控えめながらフェイスリフトを受けた。モデル中期のリフレッシュということで、デザイン面での変更は大きくはない。ヘッドライトとテールライトのデザインが新しくなり、フロントバンパーとリアバンパーも新しくなっている。A4にとってハンサムなアピアランスは、外すことのできない基本仕様のようなもの。

グレードのラインナップも少し見直された。英国では、テクニックがエントリー・グレードとなり、その上にスポーツ、Sラインが続く。さらにブラックエディションが用意され、トップグレードとして「フォーシュプルング」が設定された。

A4に求められていた先進的なテクノロジー

英国での価格はエントリーグレードのサルーンが3万750ポンド(399ポンド)からで、トップグレードは未定ながら、5万6000ポンド(728万円)程度になる見込み。パワートレインはガソリンエンジンが3種類にディーゼルエンジンが3種類で、最高出力は135psから250psまで。189psの最高出力を持つディーゼルのトップグレード、40 TDI以外のすべてのクルマには、電圧12Vのマイルド・ハイブリッドシステムも装備される。

エクステリアと同様に、インテリアデザインもわずかに手直しが施されているが、この小さな変更こそ、アウディのA4に求められていたものでもある。ダッシュボードの中央には10.1インチのタッチモニターが配され、最新世代のMMI(マルチメディア・インターフェイス)ソフトウェアがインストールされた。インスツルメントパネルも、アナログのメーターからデジタル・コクピットへと刷新されている。

アウディA4 TFSI スポーツ
アウディA4 TFSI スポーツ

これらはインテリアを先進的に見せるだけでなく、実際の技術的な面でもクラスの前衛的ポジションへと進めた。走行中、タッチモニターの操作が少々難しいことは他のモデルと同様だが、高精細なグラフィックと反応の良さには、思わず感心してしまう。ただし、エアコンの操作もすべて内蔵している点は、わたしとしては同意できないところではある。

テスト車両は40 TFSIで、ガソリンエンジンを搭載したモデル。滑らかなエンジンの出力は、アウディ製の7速SUVがトロニック・トランスミッションを介して前輪を駆動。2000rpm付近まで回転数を上げると、満足できる歩調が得られる。ピークトルクの発生回転数は1450rpmからとなっているが、2000rpm以下では活発さを感じることは難しい。

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