いくつ知ってる? ほとんど車名がでてこないだろう55台のマイナー車 前編

公開 : 2017.12.02 06:10

もはや、1台くらいしかわかりません。英国編集部の変化球につぐ変化球。前編です。

忘れ去られたクルマたち

これから紹介する55台の販売台数はわずかであり、その結果現在ではほとんど忘れ去られてしまっている。中にはキャデラック・シマロンやサオ・ペンザのように、完全な失敗作だと見做すべきクルマがあることは事実だが、一方で、決して失敗などではなく、むしろ別の評価を受けるべきだったクルマも存在する。

まずは米国向けのクルマから始めて欧州モデルを見た後に、最後は驚くほど名の知られていない英国製モデルたちをご紹介しよう。

米国モデル-ブリックリンSV-1(1974年)

カナダで生産されたブルックリンSV-1は起業家マルコム・ブルックリンが描く安全なスポーツカーを体現したモデルだった。マルコムは安全性の何たるかを正確に理解していたに違いない。

SV-1にはスチール製ロール・ケージとサイド・レールに加え、車両の前後には大型バンパーが組み込まれていたが、彼はスポーツ性については忘れていたようだ。当初SV-1は223psを発揮するAMC製V8エンジンを搭載していたが、後に排ガス抑制のため出力を絞られた177psのフォード製V8にとって代わられ、3段ATと組み合わされた。

このクルマは長く続いたマルコム・ブルックリンの自動車キャリアを汚す存在だろう。彼はスバルの米国市場参入を助け、1980年代にはフィアットのミッドシップ・モデルであるX1/9をベルトーネのブランドで販売した男でもあるのだ。

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