【量産するワケじゃない】ソニーがEVプロトタイプを世界初公開 なぜ量産しない?

2020.01.08

ソニーの関心事、EVより自動運転

電池事業からの撤退と入れ替わるように、ソニーは経営資源を画像処理センサーとなる半導体事業に集中的に投下した。

背景にあるのが、ADAS(高度な運転者支援システム)や、その延長上にある自動運転で必要とされる、画像認識技術だ。


商品としては、ソニーではCMOSイメージセンサーと呼ぶ。

筆者はこれまで、世界各地の各種会議等でソニー関係者から直接、CMOSイメージセンサーについての詳細な説明を受けてきた。

販売先としては、自動車メーカー、またはティア1と呼ばれる自動車部品大手を上げていたが、近年はCMOSイメージセンサーの売り上げは順調に推移し、ソニーは国内最大級の半導体メーカーにまで成長した。

ソニーの事業は現在、大きく6つ。
・ゲーム&ネットワークサービス
・音楽
・映画
・エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション
・金融、
・CMOSイメージセンサーが好調のイメージングセンシングソリューション

2019年通期の予想では、イメージセンシングソリューションの売り上げ高は1兆400億円となり、映画事業を抜く可能性がある。

焦点はデータプラットフォームか?

ADAS機能搭載の義務化や、自動運転レベルの向上など、今後数年間はソニーの半導体技術を使ったセンサーの需要が右肩上がりになる可能性がある。

今後、ソニーとしては、車外カメラと車内カメラを中核として、ソニーが直接関与していないレーダーやライダーなど他のセンサーとの連携を、ソニーが主導して行いたいとしている。

そうなると、焦点となるのが集まったデータを解析/分析し、より価値の高いデータとして多角的に活用することだ。

こうしたデータ活用ビジネスについては、単眼カメラでの画像認識向け半導体ビジネスの大手で、現在は米インテル傘下のイスラエル・モービルアイが提唱している。

こうした車載センサーを基盤とした、データプラットフォーマーになることが、ソニーにとって大きな利益をもたらす可能性がある。

さらにいえば、ゲームやテレビなどソニーの他の事業を、車載エンターテイメントとして活用し、そこから得られる個人データも大きな収益源となるだろう。

今回、ソニーがCES 2020で世界初公開した「ヴィジョンS」は、単なるEVプロトタイプではなく、ソニーの次世代ビジネスを象徴するプラットフォームだといえる。

 
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