独創性が細部まで行き届く『DS No4』日本デビュー! 身のこなしはプジョーとシトロエンの中間【森口将之がいち早くレポート】

公開 : 2026.05.15 11:45

先日全国のディーラーで展示され今年の初夏に日本発売予定の『No8』に先立ち、ラインナップの中核になる『No4』が発売されました。DS 4をアップデートしたというその第一印象を、森口将之がいち早くレポートします。

車名はシャネルのフレグランスのよう

シャネルのフレグランスのように、車名の数字を『N°(ナンバー)◯』と呼ぶようになった、DSオートモビル。

今年の初夏に発売が予定されるフラッグシップの『N°8』(以下No8)は、先日全国のディーラーで展示。それに先立ち、ラインナップの中核になる『N°4』(以下No4)が日本で発売された。

日本で発売された、DSのラインナップで中核になる『No4エトワール・ハイブリッド』。
日本で発売された、DSのラインナップで中核になる『No4エトワール・ハイブリッド』。    山本佳吾

といってもNo8のようなオールニューのモデルではなく『DS 4』をアップデートしたもので、ボディサイズやホイールベースの寸法も変わらない。

しかしながら実車と対面すると、顔つきは別物。ヘッドランプの端から縦にデイタイムランプが降りるあたりはDS 4に似るが、そこからセンターに向けてイルミネーションが伸び、自ら光るDSエンブレムに達する演出は、今までよりもブランドイメージを明確に表現できていると感じた。

モダンかつアヴァンギャルド

DSがシトロエンの1ラインからブランドとして独立して10年あまり。格子の中央にエンブレムを置いたこれまでのグリルは、普遍的すぎるような気がしていたのだ。モダンかつアヴァンギャルドこそ、フランスのプレミアムブランドにふさわしい。

次の世代ではまたガラッと顔つきを変えてくるかもしれない。シトロエンもそうだが、フランスはカーデザインをファッションとして捉えているようなところもあるので、時代の空気を取り込んだ姿を披露してくれるのではないかと、好意的に捉えている。

フロントグリルはセンターに向けてイルミネーションが伸び、自ら光るDSエンブレムに達する。
フロントグリルはセンターに向けてイルミネーションが伸び、自ら光るDSエンブレムに達する。    山本佳吾

顔以外ではホイールが目に留まった。星型をベースに放射状のラインを入れたものだが、ラインが星の頂点からちょっとオフセットした位置に届くので、新鮮な幾何学模様になっている。細部まで独創性が行き届いていると感心した。

カシミアという名の、ブルーがかったグレーのボディカラーにも惹かれた。ともすれば味気ない雰囲気になりがちなグレーを、ここまで上質かつクールな色に見せるのは、やはり只者ではないと言うべきだろう。

ステランティスではお馴染みのハイブリッドシステム

インテリアはインパネ前面がアルカンターラ張りになり、デジタルメーターは7インチから10.25インチに大型化され、表示も一新された。

シートはアルカンターラ、テップレザー、ファブリックのコンビで、切り替えやステッチが個性的だ。クーペっぽいプロポーションながら、リアは身長170cmの僕であれば、ドライビングポジションを取った後ろで余裕を持って過ごせるし、荷室も430Lと十分な広さを確保している。

インパネ前面がアルカンターラ張りになり、デジタルメーターは7インチから10.25インチに大型化。
インパネ前面がアルカンターラ張りになり、デジタルメーターは7インチから10.25インチに大型化。    山本佳吾

パワートレインは1.2L直列3気筒ターボに6速デュアルクラッチトランスミッション、モーター、スタータージェネレーターを組み合わせた、ステランティスではお馴染みのハイブリッドシステム。

クラシックDSも、当初はフラット6を計画したものの、結局トラクシオン・アヴァンから受け継がれた直列4気筒を積むなど、エンジンにはさほどこだわらなかったので、違和感はない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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