三菱 世界戦略車「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」にHEVモデル タイにて初披露

公開 : 2024.02.03 07:05

三菱は2022年度「トライトン」/「アウトランダー」に続く3番目のグローバル販売台数を誇る「エクスパンダー」シリーズにHEVモデルを追加しタイ・バンコクにて初披露しました。同時にタイでの販売がスタートします。

「エクスパンダー」シリーズの2022年度のグローバル販売台数は13万台以上

三菱は、クロスオーバーMPVである「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」にハイブリッドEV(HEV)モデルを新たに設定し、タイ・バンコクで世界初披露するとともに、同国での販売を開始すると発表した。

同車は、タイにおける生産・販売会社であるミツビシ・モーターズ・タイランドのレムチャバン工場で生産するという。

三菱「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」
三菱「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」

「エクスパンダー」はMPVならではの居住性と多用途性、SUVらしい力強いスタイリングと走りを特長としたクロスオーバーMPVであり、2017年にインドネシアで発売した後、アセアン/中南米/中東などに展開を拡大し、2019年には最上位モデル「エクスパンダー・クロス」を追加した。

「エクスパンダー」シリーズの2022年度のグローバル販売台数は「トライトン」/「アウトランダー」に続く3番目で13万台以上となり、世界戦略車として三菱自動車の成長を牽引していると述べた。

今回追加するHEVモデルでは、三菱が得意とする電動化技術と四輪制御技術を融合することで「エクスパンダー」シリーズの魅力をいっそう高めたという。

プラグインハイブリッドEV(PHEV)から派生した新開発のHEVシステムによって電動車ならではの環境に優しく気持ちのよい走りを実現するとともに、FF方式の2WDをベースに、アクティブヨーコントロールを始めとした独自の四輪制御技術による意のままで安全・安心な走り、多彩なドライブモードによる天候や路面状況に応じた最適な走りを提供するという。

また、HEVでありながら任意でEV走行を選択できるため、早朝の閑静な住宅街でエンジン音が気になる時など、シチュエーションに応じた走りが可能となると付け加えた。

主な商品特長は以下の通り(タイ仕様)
・PHEV派生のHEVシステムによる、環境に優しく爽快で力強いモータードライブ
・積極的なEV走行と様々な天候や路面で安全・安心の走行性能を実現する、新開発の7つのドライブモード
・家族や仲間とのドライブをより快適にする室内空間と、特別感を演出する専用エクステリアアクセント

PHEV派生のHEVシステムによる、環境に優しく爽快で力強いモータードライブ

新開発のHEVシステムは、EVモード/ハイブリッドモード/回生モードで構成される。

走行状況や駆動用バッテリー残量に応じてシステムが自動で最適な走行モードを選択して低燃費化するとともに、力強く気持ちのよいモータードライブを実現するという。

三菱「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」
三菱「エクスパンダー」/「エクスパンダー・クロス」

発進時や低速域では、駆動用バッテリーからの電力でモーター駆動するEVモードによって、電気の力だけで走行する。登坂時や加速時は、エンジンを発電用として動かして駆動用バッテリーの電力と合わせてモーターで走行し、高速域では、エンジンの動力で走行してモーターがアシストするハイブリッドモードに切り替わりると述べた。

ハイブリッド走行時でも、エンジンが滑らかに始動するため、モーター駆動が生み出す気持ちのよい走りを楽しむことができ、回生モードでは、減速時に回生ブレーキによって減速エネルギーを回収して電力変換し、駆動用バッテリーに蓄電する。

PHEV派生のHEVシステムだからこそ可能となる、燃料消費やCO2排出がゼロのEVらしい静かでクリーンな走りと、電欠の心配をすることなく長距離ドライブを楽しめるHEVならではの便利で快適な走りを両立したという。

また今回のHEVシステムは、電動車ならではの滑らかで力強くレスポンスの良い加速を実現すると話す。1.6Lガソリンエンジンに、ジェネレーターと最高出力85kWのモーターを組み合わせ、本モデル専用となる駆動用バッテリーを採用した。

力強いモーターとバッテリーの出力によって、発進時のトルクの立ち上がりが早く、ペダルを踏みこむとレスポンス良く加速できるため、高速道路でのレーンチェンジや、街中でのUターン後の合流もスムーズに行えると付け加える。

新開発の1.6L DOHC 16バルブ MIVECエンジンは、高膨張比サイクル(アトキンソンサイクル)化することで燃焼効率を向上し、三菱のエンジンとして初めて電動ウォーターポンプを採用することで機械損失を低減する。

これにより、ガソリンエンジンCVTモデルと比べてエンジン単体燃費を約10%改善するとともに、NEDCモードで市街地走行の燃費は約34%、市街地走行と高速走行を組み合わせた燃費は約15%の低燃費化を実現したと発表された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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