日産ジュークNISMO RS 2WD

公開 : 2015.02.06 23:30  更新 : 2021.03.05 18:51

■どんな感じ?

先代のFF版NISMOグレードはハードな走行に持ち込んだときに幻滅することが多かった。単刀直入にいってしまえば、許容能力をこえたパワーを無理に絞りだそうとしていた感じだ。

このクルマに関しては、どれくらいのパワーを発揮するかはあまり問題ではない。それよりも ’どのように’ パワーをデリバリーしてくれるかが重要なのである。

1.6ℓユニットが最高出力を発揮するのは6000rpm。最大トルクは3600〜4800rpmの間で発生する。したがって、これらのパワーを発揮するには、必然的にエンジンをある程度のところまで回してやる必要があり、またハードな使用に耐えなければならない。

そしてこのクルマならば、事も無げにこなしてくれる気配すらあるのだ。公表値は0-100km/hタイムが7.0秒となっているけれど、実際に運転してみてもこの値はクリアできそうだと思えてくる。

コーナリング時には、先代の場合コミュニケーション能力不足に悩まされることがあったけれど、こちらのモデルではその問題がわずかに改善されている。またステアフィールの一貫性にも満足できる。

わずかにコントロールもしやすくなっている。また制動力はかなりのもので、’十分’ というレベルははるかに通り越している印象だ。

ボディ・ロールは相変わらず大きめ。このせいでコーナー内側の車輪がふわりと浮かぶような印象がつきまとう。したがってトラクションが欠如するタイミングが早く、結果的に車輪がバタつくことがある。

乗り心地は先代とまったく同じだといっていい。つまり、硬いながら、路面からの入力をすかさずコントロールするチューニングだ。ただボディは衝撃をうまく発散できない性格のため、キャビンは時にぶるぶると震えることがある。

インストルメントやペダル、ギアレバー、ドア・トリムはRS専用パーツとなっており、このモデルには£1,300(23万円)のレカロ製フロント・シートがついていた。座り心地はいいもののこれほどのシートは必要ないというのも正直なところだ。

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