目立った弱点ナシ? オペル・グランドランド・エレクトリックへ試乗 静かで滑らか 航続511km

公開 : 2025.02.16 19:05

静かで滑らか リラックスした大人な走り味

運転体験にも、取り立てて指摘するような弱点はないだろう。恐らく、殆どのユーザーが満足するに違いない。

一部のバッテリーEVのように、激しいロケットダッシュを披露するわけではないものの、アクセルペダルの反応は良好。必要な瞬間に、必要なだけパワーを召喚できる。0-100km/h加速は、9.0秒でこなす。

ヴォグゾール(オペル)・グランドランド・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)
ヴォグゾールオペル)・グランドランド・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)

回生ブレーキの強さは3段階から選べ、ステアリングホイール裏のパドルで切り替えられる。ただし、アクセルペダルの加減だけで停止までできる、ワンペダルドライブには対応しない。

入力に応じて減衰力が変化する、周波数選択ダンパーは標準装備。大きなくぼみやワダチを越えると僅かな揺れを残すものの、基本的に乗り心地は安定している。静かで滑らかなパワートレインの印象と相まって、リラックスした大人な走り味を実現している。

ステアリングも同様。反応は適度にダイレクトで、車線の中央へ導きやすい。だが、ドライバーの気持ちを高ぶらせるほどではない。速めのコーナリングでは、フロア下に敷かれた駆動用バッテリーの重さを、そこはかとなく感じさせる。

装備は充実 最有力の候補になり得る

装備は充実。英国の主力になるであろうGSグレードの場合、バックカメラやシートヒーター、マトリックスLEDヘッドライトなどが標準。必要に思えるものは、概ね備わる。

お値段も訴求力が高い。エントリーとなるデザイン・グレードの英国価格は、3万7345ポンド(約728万円)から。今回試乗した上級グレード、アルティメットは4万495ポンド(約790万円)へ上昇するが、いずれも同等のライバルを明確に下回る。

ヴォグゾール(オペル)・グランドランド・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)
ヴォグゾール(オペル)・グランドランド・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)

このクラスの電動SUVをお考えの人にとって、グランドランド・エレクトリックは最有力の候補になり得るはず。センセーショナルな内容ではないかもしれない。だが、運転しやすく実用性に優れ、理にかなった新モデルだといっていい。

ヴォグゾール(オペル)・グランドランド・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)のスペック

英国価格:4万495ポンド(約790万円)
全長:4650mm
全幅:1905mm
全高:1661mm
最高速度:170km/h
0-100km/h加速:9.0秒
航続距離:511km
電費:5.7km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2120kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:73.0kWh
急速充電能力:160kW
最高出力:213ps
最大トルク:35.0kg-m
ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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