アウディ エンジン車とEVの名称統一へ パワートレインではなくサイズで命名

公開 : 2025.02.05 06:25

アウディはエンジン車とEVの車名を分けるという命名規則を撤回した。これまでEVには偶数番号の名称が、エンジン車には奇数番号が付けられていた。3月発表予定の新型「A6」から適用され、既存モデルに変更はない。

3月より適用 既存モデルに変更なし

アウディは、奇数と偶数でエンジン車とEVを区別するネーミング戦略(命名規則)を撤回した。

顧客とディーラーからのフィードバックにより、現在の名称が混乱を招いていることが確認されたためだ。

今後はパワートレインではなく、サイズとクラスによって名称を分ける。
今後はパワートレインではなく、サイズとクラスによって名称を分ける。

当初の計画では、PHEVを含むエンジン車には1、3、5、7の数字が割り当てられ、EVには2、4、6、8の数字が割り当てられることになっていた。

当時、アウディの技術責任者であったオリバー・ホフマン氏はこのネーミング方法について、駆動方式の違いを「明確かつ直感的に区別」する方法であると説明していた。

これにより、各モデルの呼称に大きな変化が生じた。従来のA4はA5に、A6はA7へと変更されたのだ。

3月4日に発表予定の新型A7は、A6に名称変更され、そのEV版はeトロン(A6 E-tron)、ガソリン版はTFSI、ディーゼル版はTDIというバッジが与えられる。

しかし、アウディはAUTOCARの取材に対し、新型A4とA5の名称を変更する計画はないと明かした。この2車種は実質的には同じクルマで、パワートレインが異なるだけである。

今後のネーミング戦略では、パワートレインの種類に関係なく、1から8までの数字の順序がアウディのラインナップにおけるサイズと階層を示すことになっている。A5はA4よりも物理的に大きいことから、今のところは名称変更はしない。

同じ論理で、EVのQ4 eトロンQ6 eトロンといった既存モデルは現在の名称を維持する。

アウディのモデルは今後もアルファベットと数字で識別され、「A」は従来のボディタイプ、「Q」はSUVを意味する。

販売マーケティング責任者のマルコ・シューベルト氏は次のように述べている。

「この決定は、広範囲にわたる議論の結果であり、顧客と国際ディーラーネットワークの意向に沿うものだ」

「新しいネーミングアプローチにより、ラインナップがより直感的に理解できるようになり、世界中の顧客が当社のポートフォリオを一目で把握しやすくなるだろう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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