モーガン新型『スーパースポーツ』初公開 快適性と使いやすさを向上 約1950万円から

公開 : 2025.03.14 19:45

日常生活での使いやすさを重視した設計

こうしたダイナミクスの強化と同じくらい重要なのが、あらゆる天候や長距離走行に対応している点である。

例えば、ロードスター仕様では、キーフォブで電動開閉するトランクが装備され、座席後方のスペースも拡大したことで、より多くの荷物を収納できるようになった。また、脱着可能なサイドウィンドウは、ドアハンドルを使用してスムーズに取り外すことができる。

モーガン・スーパースポーツ
モーガン・スーパースポーツ

ダッシュボードの下にはグローブボックスがあり、センターコンソールには携帯電話のワイヤレス充電器とハンズフリー通話システムが装備される。さらに、これまで扱いが難しかったルーフファスナー(テナックス・ファスナー)もシンプルなタイプに変更されたほか、ドアヒンジにはロックポイントが設けられ、坂道に駐車していてもドアが閉まらないようになった。

「モーガンは、多くの人々にとって3台目か4台目のクルマです。わたし達は、このクルマをオーナー唯一のスポーツカーにしたいと考えています。このクルマがきっちり365日使えるようにしたいのです」とウェルズ氏は語った。

モーガンは今年、約180台のスーパースポーツの生産を見込んでいる。来年には約200台ペースに引き上げる予定だ。

Q&A:モーガン・モーター・カンパニー最高デザイン責任者ジョナサン・ウェルズ氏

――スーパースポーツには、モーガンの顧客が求めるだけの最新機能が搭載されているのですか?

「人々は、あらゆるものがデバイスによって主導されるような生活を送っています。音楽はもはやCDプレーヤーでは聴かなくなりました。モーガンには『静かなる力(quiet power)』という考え方があり、忙しく煩雑なものは望まれない。これは現実逃避なのです」

モーガンのデザイン責任者ジョナサン・ウェルズ氏
モーガンのデザイン責任者ジョナサン・ウェルズ氏    モーガン

――フラッグシップモデルの実用性を高めることで、アナログの魅力が薄れてしまうというリスクはないのでしょうか?

「プラスフォーが、モーガンの伝統的なモデルです。スーパースポーツは、より現代的なドライビングに焦点を当てたもので、ユースケースが異なります。コッツウォルズ周辺を疾走するようなものではありません。週末に旅行するようなクルマです」

――オフロード仕様のプラスフォーCX-Tは、スーパースポーツの柔軟なシャシーに影響を与えましたか?

「わたし達の考えでは、CX-Tはモーガンを運転したことがない人でも想像しやすい運転感覚を備えています。つまり、リニアな動き、少し遊びのあるロール、コーナーでの安心感、そして運転するのがとにかく楽しい、というようなクルマです」

記事に関わった人々

  • フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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