2024年版 サーキットを思い切り楽しめる軽量スポーツカー 公道走れるのが「不思議」な高性能車 10選

公開 : 2024.10.19 18:05  更新 : 2024.10.19 22:24

サーキットを最大限に楽しめて、公道走行も可能な「スポーツカー」トップ10を紹介する。ドライビングに特化した、軽量、高出力、高精度のクルマたち。デザインもかなり個性的だ。

サーキットを満喫できるスポーツカー トップ10

繊細なハンドリング、クルマとの一体感、レスポンス、そして桁外れのパフォーマンス……。サーキットで最高に楽しませてくれるのはこういうクルマだ。

運転を心から楽しみたいなら、重量を最小限に抑え、機械を最大限に活用し、快適性という概念を捨て去る必要がある。今回は、サーキットをとことん楽しめる実力を持ちながら、公道走行が認められている市販車を10台紹介したい。

サーキット走行に特化しながら公道も走れてしまう、不思議な10台を紹介する。
サーキット走行に特化しながら公道も走れてしまう、不思議な10台を紹介する。

車重1000kg前後で、走りを楽しむことに特化していることが今回の選定条件だ。多機能のインフォテインメント・システムや高級レザーシート、エアコンなどは必要なく、さらに言えば窓ガラスやルーフがなくても構わない。

それでは、最高のサーキットマシンのトップ10を見ていこう。

1. アリエル・アトム4R

長所:公道でも比較的安定感がある。4気筒ターボエンジンの扱いやすさと素晴らしいサウンド。
短所:ケータハムよりも使い勝手が悪い。ブレーキペダルの感触は改善の余地あり。

第4世代となる現行型アトムは、2020年登場の初代モデルとよく似ている。子供用のジャングルジムとレーシングカーを合体させたような姿だ。

1. アリエル・アトム4R
1. アリエル・アトム4R

無駄を削ぎ落とした美しいデザインや、ドライビングに焦点を当てているところもそっくりだが、これまでで最も先進的でエキサイティングなモデルである。

「4R」と呼ばれる高性能バージョンでは、さらなる高みを目指している。最高出力は320psから405psに増強されるほか、リモートリザーバー付きのオーリンズ製ダンパーも強化され、サーキット用スプリングまたはロード/サーキット併用スプリングと組み合わされる。

スーパーカーさえ圧倒してしまう小さな宝石だが、ターボブーストのタイミングを予測しないと暴れ出すことがある。またブレーキをロックさせないよう注意する必要がある。

しかし、慣性力が小さいため、スリップ、スライド、ロック、ロールをほとんど感じることなく、コーナリングを楽しむことができる。フィードバックも明瞭で、非電動ステアリングが常に路面に意識を集中させ、ミドエンジンのバランスと鋭いスロットルが幅広い選択肢とエンターテインメントを与えてくれる。

アトムは完全に没頭できるマシンであり、移動のたびに爽快で気持ちの良い疲れを残してくれる。

2. ケータハム・セブン360R

長所:ダイレクトなステアリング。電光石火の速さ。
短所:乗り心地は同クラスの中では標準的。

ケータハム・セブンの血統を受け継ぐクルマがなければ、現在のライトウェイト・スポーツカー分野はまったく存在しなかっただろう。

2. ケータハム・セブン360R
2. ケータハム・セブン360R

初代ロータス・セブンは、コリン・チャップマン氏が自動車業界に贈った最大の贈り物とさえ言えるかもしれない。1973年にケータハム・カーズがチャップマン氏の小型軽量モデルの権利を買い取り、それ以来、多くのエンスージアストを楽しませ、育んできた。

現在、360Rがラインナップの中で最も魅力的なセブンとなっている。最高出力180psの2.0Lエンジンを搭載し、稲妻のような速さとレスポンスを発揮する。吸気音と排気音が、走る喜びをさらに加速させる。

そして、小型ながらもダイレクトで没入感のあるシャシーを操る、優れたステアリングについては語らずにいられない。昆虫のように軽快に方向転換し、ミリ単位の精度でコーナーへの進入&脱出角度を指示することができる。

公道用にチューニングされた360Sもあるが、「R」のコントロール性とリミテッド・スリップ・ディファレンシャルは、余分な出費をしてでも購入する価値がある。日常の使い勝手にもマイナス要素はない(セブンは毎日使うべきだ)。

もちろん、セブンにはもっと高価で速いモデルもあるし、チャーミングでスキニーな3気筒の170もある。しかし、スリル、没入感、手頃さのバランスを考慮すると、360Rの右に出るものはない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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