BMW 5シリーズ3台試乗を通じて感動した話【新米編集長コラム#23】

公開 : 2025.03.17 11:45

M5は永遠に乗っていられるスポーツセダン

そして最後はM5である。これは吉田拓生さんにレポートをお願いしたので、ワインディングでチョイ乗りしたレベルだが、結論から書けばこれも感動した。

UK編集部も吉田さんも、先代比プラス約500kgの車重は如何ともし難いという印象で、もちろんそういう物理的な重さに関しては同感。しかし、その重さを感じさせない作り方が実に上手なのだ。

BMW M5。ボディカラーはフローズン・ディープ・グレーと呼ばれるマットカラー。
BMW M5。ボディカラーはフローズン・ディープ・グレーと呼ばれるマットカラー。    山本佳吾

これを最初に感じたのはBMW 6シリーズのグランクーペを峠で乗った時だから、もう10年は経っていると思う。エンジニアに聞いたことがないので具体的な方法はわからないが、恐らくはアクセルに対する反応、加速、そしてハンドリングなのだろう。

結果、2400kgも車重があるM5に峠で乗っても、気持ちよく走れてしまったのだ。足まわりの収まり方が良好で、一瞬だが、V8のパフォーマンスを感じることもでき、「最高です……」と試乗直後に書いた取材メモに残すほどだった。

最初に乗ったM5はE39(1998年~)で、E60(2004年~)には乗ったものの、F10(2011年~)とG30(2017年~)には乗れておらず、久しぶりのM5となったわけだが、硬質感とセダンとしての快適性を高いレベルで両立しているという意味で、現行型G60のM5は昔のモデルたちに通じるものがあった。

そして取材メモには「たぶん永遠に乗っていられる、スポーツセダン。BMWってすごいなぁ」とも書き残している。これは嘘偽りのない本音で、イタリア車党を唸らせる圧倒的な完成度を見せつけたというわけだ。これはM5に限らず、今回乗った3台全てに言えることであり、BMWへの『尊敬』が改めて高まったのであった。ただし、デザインはイタリアの勝ちだし! と謎の強がりを最後に付け加えておくことにしよう。

BMW 5シリーズ3台のスペック

BMW 523d Xドライブ・ツーリングMスポーツ

全長×全幅×全高:5060×1900×1515mm
ホイールベース:2995mm
車両重量:1940kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼル
排気量:1995cc
最高出力:145kW(197ps)/4000rpm
最大トルク:400Nm(40.8kg-m)/1500-2750rpm
ギアボックス:8速AT
燃料消費率(WLCTモード):15.7km/L
価格:960万円

BMW i5 M60 Xドライブ

全長×全幅×全高:5060×1900×1505mm
ホイールベース:2995mm
車両重量:2360kg
駆動用バッテリー
総電圧:399.0V
総電力量:83.9kWh
電気モーター
定格出力:F 75.0kW/R 105.0kW
最高出力:F 192kW(261ps)/8000rpm
R 250kW(340ps)/8000rpm
最大トルク:F 365Nm(37.2kg-m)/0-5000rpm
R 430Nm(43.8kg-m)/0-5000rpm
燃料消費率(WLCTモード):205Wh/km
一充電走行距離(WLTCモード):455km
価格:1560万円

BMW M5

BMW M5のV8エンジン。ICEっていいなぁと、改めて感じさせた。
BMW M5のV8エンジン。ICEっていいなぁと、改めて感じさせた。    山本佳吾

全長×全幅×全高:5095×1970×1510mm
ホイールベース:3005mm
車両重量:2400kg
エンジン形式:V型8気筒DOHC
排気量:4394cc
最高出力:430kW(585ps)/6000rpm
最大トルク:750Nm(76.5kg-m)/1800-5400pm
ギアボックス:8速AT
燃料消費率(WLCTモード):9.6km/L
価格:1998万円

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。

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