最大の難所も驚くほど滑らか 社長のジープ・ラングラーで悪路へ(2) ブランドを強化する走破体験

公開 : 2025.04.29 19:06

数年内に沢山の新モデルが発売予定

今日のグリーンレーンはラングラー級の走破性が必要だったが、多くの区間はそこまで高度な能力を必要とはしない。オフロードを重視した、ジープアベンジャー 4xeでも楽しめるはず。GLASSとの連携で、ブランド力は一層強化されるだろう。

英国でのジープの歴史は、まさに悪路のように安定しなかった。モデル展開に一貫性が薄く、ラングラーの強みをクロスオーバーへ展開することに苦戦もしてきた。チョルモンドリーの多様な経験が、状況打開へ貢献するに違いない。

ジープ・ラングラー・ルビコン(英国仕様)
ジープ・ラングラー・ルビコン(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

顧客からの信頼を得ることが、何より不可欠だと説明する。「弊社に足りていなかったのは、新モデルの一貫した投入計画。好調か不調か、どちらかといえました。良いモデルが出ると過度な急成長を選び、残存価値をないがしろにもしていましたね」

最近のジープのベストセラー、アベンジャーは、同クラスでの数年後の残存価値で平均を上回っている。制御の効いた販売方法が、効果を発揮していると彼は説明する。

「数年内に沢山の新モデルが発売予定です。ワクワクしていますよ」。先行するのは、次世代のジープ・コンパス。主要カテゴリーに位置するクロスオーバーとして、ブランド飛躍の牽引役になるだろう。その後、ワゴニア SとバッテリーEVのリーコンが続く。

伝統を引き継ぎモダンにアレンジされるリーコン

チョルモンドリーが特に期待しているのは、リーコン。「ラングラーの確かな伝統をすべて引き継ぎ、モダンにアレンジされたモデルです。新しいランドローバーディフェンダーのように」

彼は、オフローダーの電動化にも未来があると考えている。電気モーターによる瞬間的なトルクと静寂性は、美しく厳しい自然の中で効果的だからだ。リーコンの用意ができたら、もう一度グリーンレーンで試さなければならない。

ジープ・ラングラー・ルビコン(英国仕様)
ジープ・ラングラー・ルビコン(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

進路を東へ取り、スタート地点へ。チョルモンドリーは家族をスポーツイベントに連れて行く予定があると話し、ラングラーで先に帰っていった。ボディへ傷を残さず、胸を撫で下ろしたことはいうまでもない。走破性の高さが、裏付けられたともいえるが。

ジープが進める、グリーンレーンのプロジェクトはとても魅力的なものだ。素晴らしい自然を身近なものへしようという取り組みに、強く共感しないはずがない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

社長のジープ・ラングラーで悪路への前後関係

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